解析者: Abraham Latimer Camba   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、「Registry Shell Spawning」という手法で特定のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。これにより、他のアプリケーションが実行されると、このマルウェアも自動実行されます。

  詳細

ファイルサイズ 356,352 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年3月2日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random hex string}\{random hex string}.exe

自動実行方法

マルウェアは、「Registry Shell Spawning」という手法で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。これにより、特定のファイル形式のファイルが開かれると、このマルウェアも自動実行されます。

HKEY_CLASSES_ROOT\.exe
(Default) = "{first 5 characters of malware filename}"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「exefile」となります。)

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}
(Default) = "Application"

HKEY_CLASSES_ROOT\%s
(Default) = "{first 5 characters of malware filename}"

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}
Content Type = "application/x-msdownload"

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
open\command
IsolatedCommand = "%1" %*

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
runas\command
(Default) = "C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random hex string}\{random hex string}.exe" -s "%1" %*

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
open\command
(Default) = "C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random hex string}\{random hex string}.exe" -s "%1" %*

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
start\command
(Default) = "%1" %*

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
runas\command
IsolatedCommand = "%1" %*

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
start\command
IsolatedCommand = "%1" %*

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center\svc
FirewallOverride = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center\svc
FirewallDisableNotify = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center\svc
UpdatesDisableNotify = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center\svc
AntiVirusDisableNotify = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center\svc
AntiVirusOverride = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallOverride = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallDisableNotify = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
UpdatesDisableNotify = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusDisableNotify = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusOverride = "1"

HKEY_CLASSES_ROOT\%s

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\DefaultIcon

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\DefaultIcon
(Default) = "%1"

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
open

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
open\command

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
runas

HKEY_CLASSES_ROOT\{random value}\shell\
runas\command

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
start

HKEY_CLASSES_ROOT\{first 5 characters of malware filename}\shell\
start\command

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center\svc

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.812.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年3月2日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.813.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年3月3日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアはルートキット機能を利用するため、通常モードまたはセーフモード下での検出および削除手順では、マルウェアを完全に削除することができない場合があります。そのため、以下の方法で Windows の回復コンソールを使用し、マルウェアを削除してください。

  1. Windows のインストールCDを使用して、コンピュータを再起動します。
  2. [セットアップへようこそ] 画面で、修復の R キーを押します。
  3. キーボードを選択します。
  4. 修復する Windows がインストールされているドライブを選択します(通常は 1 を選択します)。
  5. 管理者のパスワードを入力し、Enter キーを押します。管理者パスワードがない場合は、何も入力せずに Enter キーを押します。
  6. コマンドプロンプトに、以下のコマンドを入力し、[Enter]を押してください。
    SET AllowAllPaths = TRUE
    DEL "%System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random hex string}\{random hex string}.exe"
  7. コマンドプロンプトに EXIT と入力し、コンピュータを再起動してください。

手順 3

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\.exe
    • From: (Default) = "{first 5 characters of malware filename}"
      To: (Default) = "exefile"

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • FirewallOverride = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • FirewallDisableNotify = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • UpdatesDisableNotify = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • AntiVirusDisableNotify = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • AntiVirusOverride = "1"

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • %s
  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • {first 5 characters of malware filename}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • svc

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_FAKEAV.KPP」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

註:

手順3を実行する前に以下を行います。

1.[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、"C:\WINDOWS" と入力し、[OK]をクリックします。
2."Regedit.exe" を検索し、"Regedit.exe" を選択します。CTRL+Cを押してコピー、CTRL+Vを押して貼り付けます。
3."Regedit.exe" を検索し、"Regedit.com" へ名前の変更を行います。
4."Regedit.com" を開きます。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください