TROJ_FAKEAV.HGZ
Rogue:Win32/FakeXPA (Microsoft); Mal/FakeAV-JO (Sophos)
Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003
マルウェアタイプ:
トロイの木馬型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- C:\Documents and Settings\All Users\Start Menu\E-Set 2011\E-Set Antivirus 2011.lnk
- C:\Documents and Settings\All Users\Start Menu\E-Set 2011\Uninstall.lnk
- %Desktop%\E-Set Antivirus 2011.lnk
- %User Profile%\Recent\E-Set Antivirus 2011.lnk
(註: %Desktop%フォルダは、Windows 98 および MEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\デスクトップ" です。 Windows NTの場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows 2000、XP、Server 2003の場合は "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)
マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- %Program Files%\E-Set 2011\e-set.exe
- %System%\msiexecs.exe
(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)
マルウェアは、以下のフォルダを作成します。
- C:\Documents and Settings\All Users\Start Menu\E-Set 2011
- %Program Files%\E-Set 2011
(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
E-Set 2011 = %Program Files%\E-Set 2011\e-set.exe
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Internet Explorer\ActiveX Compatibility\{D27CDB6E-AE6D-11CF-96B8-444553540000}
Compatibility Flags = 400
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
5.0\User Agent\Post Platform
WinNT-A8I 18.05.2011 =
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
chrome.exe
Debugger = msiexecs.exe -sb
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
firefox.exe
Debugger = msiexecs.exe -sb
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
iexplore.exe
Debugger = msiexecs.exe -sb
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
opera.exe
Debugger = msiexecs.exe -sb
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
safari.exe
Debugger = msiexecs.exe -sb
マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\{random}
偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動
マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
「TROJ_FAKEAV.HGZ」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 3
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- E-Set 2011 = %Program Files%\E-Set 2011\e-set.exe
- E-Set 2011 = %Program Files%\E-Set 2011\e-set.exe
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\ActiveX Compatibility\{D27CDB6E-AE6D-11CF-96B8-444553540000}
- Compatibility Flags = 400
- Compatibility Flags = 400
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\5.0\User Agent\Post Platform
- WinNT-A8I 18.05.2011 =
- WinNT-A8I 18.05.2011 =
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\chrome.exe
- Debugger = msiexecs.exe -sb
- Debugger = msiexecs.exe -sb
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\firefox.exe
- Debugger = msiexecs.exe -sb
- Debugger = msiexecs.exe -sb
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\iexplore.exe
- Debugger = msiexecs.exe -sb
- Debugger = msiexecs.exe -sb
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\opera.exe
- Debugger = msiexecs.exe -sb
- Debugger = msiexecs.exe -sb
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\safari.exe
- Debugger = msiexecs.exe -sb
- Debugger = msiexecs.exe -sb
手順 4
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_FAKEAV.HGZ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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