更新者 : Cris Nowell Pantanilla

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、「Registry Shell Spawning」という手法で特定のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。これにより、他のアプリケーションが実行されると、このマルウェアも自動実行されます。

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

  詳細

ファイルサイズ 307,201 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年12月22日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Application Data%\7n6b13s72fwny4ltpi5o3u7ba13fo5254721ke
  • %User Temp%\7n6b13s72fwny4ltpi5o3u7ba13fo5254721ke
  • %User Profile%\Templates\7n6b13s72fwny4ltpi5o3u7ba13fo5254721ke

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。. %User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{3 random characters}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

自動実行方法

マルウェアは、「Registry Shell Spawning」という手法で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。これにより、特定のファイル形式のファイルが開かれると、このマルウェアも自動実行されます。

HKEY_CLASSES_ROOT\{3 random characters}\shell\
open\command
(Default) = ""%Application Data%\{3 random characters}.exe" -a "%1" %*"

HKEY_CLASSES_ROOT\.exe\shell\
open\command
(Default) = ""%Application Data%\{3 random characters}.exe" -a "%1" %*"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CLASSES_ROOT\.exe
(Default) = "{3 random characters}"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"exefile"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Clients\
StartMenuInternet\FIREFOX.EXE\shell\
open\command
(Default) = ""%Application Data%\{3 random characters}.exe" -a "%Program Files%\Mozilla Firefox\firefox.exe""

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%Program Files%\Mozilla Firefox\firefox.exe"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Clients\
StartMenuInternet\FIREFOX.EXE\shell\
safemode\command
(Default) = ""%Application Data%\{3 random characters}.exe" -a "%Program Files%\Mozilla Firefox\firefox.exe" -safe-mode"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「""%Program Files%\Mozilla Firefox\firefox.exe" -safe-mode" 」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Clients\
StartMenuInternet\IEXPLORE.EXE\shell\
open\command
(Default) = ""%Application Data%\{3 random characters}.exe" -a "%Program Files%\Internet Explorer\iexplore.exe""

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%Program Files%\Internet Explorer\iexplore.exe"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusDisableNotify = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallDisableNotify = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusOverride = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallOverride = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"2"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
EnableFirewall = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
DisableNotifications = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}ciq.com/1004000113
  • http://{BLOCKED}sysozoj.com/10040001134255461742

偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.660.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年12月22日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.661.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年12月23日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TROJ_FAKEAV.FBM」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\.exe\shellopen\command
    • (Default) = ""%Application Data%\{3 random characters}.exe" -a "%1" %*"

手順 4

TROJ_FAKEAV.FBM として検出されたファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

註:このファイルは、隠しファイルとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

マルウェアのファイルの手動削除

  1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    註:Windowsのバージョンによって異なります。
  2. [ファイル名のすべてまたは一部]に、上記で検出されたファイル名を入力してください。
  3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
  4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
  5. 残りのファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの削除の手順2.)から4.)を繰り返してください。

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\
    • {3 random characters}

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %Application Data%\7n6b13s72fwny4ltpi5o3u7ba13fo5254721ke
%User Temp%\7n6b13s72fwny4ltpi5o3u7ba13fo5254721ke
%User Profile%\Templates\7n6b13s72fwny4ltpi5o3u7ba13fo5254721ke

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_FAKEAV.FBM」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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