解析者: David John Agni   

 別名:

Trojan.Downloader.JRUH (BitDefender), Trojan.Downloader.JRUH (F-Secure)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 67,560 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2015年5月15日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\Everything.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Everything = "%Application Data%\Everything.exe"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Delete itself and drop copy
  • Delete created autorun registry
  • Terminate itself

情報漏えい

マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。

  • IPv4 TCP Connection Table
  • List of unprotected running processes

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}vices.{BLOCKED}emotions.co.jp/jquery/getVer.js?type=i
  • http://{BLOCKED}vices.{BLOCKED}veemotions.co.jp/jquery/getVer.js?type=p

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/js/jquery161/jquery-1.6.1.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/js/jquery132/jquery-1.3.2.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/js/jquery142/jquery-1.4.2.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/jquery/jquery-1.7.3.1.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/jquery/jquery-1.7.9.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/jquery/jquery-1.7.8.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/jquery/jquery-1.7.7.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/jquery/jquery-1.7.6.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/jquery/jquery-1.7.5.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/jquery/jquery-1.7.4.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/jquery/jquery-1.7.3.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/jquery/jquery-1.7.2.min.js
  • http://{BLOCKED}ices.{BLOCKED}motions.co.jp/jquery/jquery-1.7.1.min.js

マルウェアは、以下のいずれかのファイルが存在している場合、自身を終了します。

  • %System%\nslookup.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • 自身の削除およびコピーの作成
  • 作成した自動実行のレジストリを削除
  • 自身の終了

マルウェアが感染コンピュータ上から収集する情報は以下のとおりです。

  • IPv4 TCP コネクションテーブル
  • 保護されていない実行中のプロセスのリスト

マルウェアは、以下のWebサイトに接続して任意のコードを取得します。このコードはメモリ内で実行されます。

  • http://{BLOCKED}ces.{BLOCKED}veemotions.co.jp/js/jquery161/jquery-1.6.1.min.js

以下のレジストリが確認された場合、マルウェアは自身を終了します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Justsystem\JustOnlineUpdate

マルウェアは、以下のユーザエージェントを利用します。

  • JustOnlineUpdateLiClient

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.670.09
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年5月16日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.671.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年5月16日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TROJ_EVERTY.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Everything = "%Application Data%\Everything.exe"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Application Data%\Everything.exe

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_EVERTY.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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