プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

  詳細

ファイルサイズ 701,705 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年12月6日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • \?\C:\Program Files\Adobe\FthJVPWQ.exe
  • \?\C:\Documents and Settings\Wilbert\Local Settings\Application Data\Microsoft\aJTdzIeE.exe
  • %User Temp%\nJaMdEHM.exe

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\kzpIsLLy
  • %Application Data%\cssCKgnt

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
ZiHyZnrI = "%Application Data%\Microsoft\aJTdzIeE.exe"

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Userinit = "%System%\userinit.exe,,%Program Files%\Adobe\FthJVPWQ.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%Windows%\system32\userinit.exe,」となります。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを改変します。

  • %User Profile%\Application Data\Microsoft

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

  • \?\C:\Program Files\Adobe\FthJVPWQ.exe:Zone.Identifier
  • \?\C:\Documents and Settings\Wilbert\Local Settings\Application Data\Microsoft\aJTdzIeE.exe:Zone.Identifier
  • %User Startup%\RbKsrITa.exe:Zone.Identifier
  • %User Temp%\nJaMdEHM.exe:Zone.Identifier

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを削除します。

  • %System Root%\{A14913F0-13E4-848E-F528-66C3B4FB4FC0}

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\{EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}

HKEY_CURRENT_USER\Software\{EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}
ID = "{random values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\{EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}
ID = "{random values}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLUA = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\{EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}
PeriodDisabed = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}
PeriodDisabed = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
DisableNotifications = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
DoNotAllowExceptions = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
EnableFirewall = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
UacDisableNotify = "1"

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\wscsvc
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\wuauserv
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusOverride = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusDisableNotify = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallDisableNotify = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallOverride = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
UpdatesDisableNotify = "1"

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
system
DisableTaskMgr = "1"

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Profile%\Microsoft\Crypto
  • %User Profile%\Crypto\RSA
  • %User Profile%\RSA\S-1-5-21-1645522239-1292428093-682003330-1003
  • %User Startup%\RbKsrITa.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。. %User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。)

このウイルス情報は、自動解析システムにより作成されました。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「TROJ_DIRCRYPT.AK」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

レジストリエディタおよびタスクマネージャ、フォルダオプションの機能を有効にします。

[ 詳細 ]
この手順により、このマルウェアが無効にした他のアプリケーションまたはプログラムの機能も有効になります。

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software
    • {EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies
    • system

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • ZiHyZnrI = "%Application Data%\Microsoft\aJTdzIeE.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}
    • ID = "{random values}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}
    • ID = "{random values}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLUA = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}
    • PeriodDisabed = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{EDDF73F5-5E7A-CF14-30BF-A14913F07575}
    • PeriodDisabed = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
    • DisableNotifications = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
    • DoNotAllowExceptions = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
    • EnableFirewall = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • UacDisableNotify = "1"

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\wscsvc
    • From: Start = "4"
      To: Start = ""2""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\wuauserv
    • From: Start = "4"
      To: Start = ""2""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • AntiVirusOverride = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • AntiVirusDisableNotify = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • FirewallDisableNotify = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • FirewallOverride = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • UpdatesDisableNotify = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Userinit = "%System%\userinit.exe,,%Program Files%\Adobe\FthJVPWQ.exe"
      To: Userinit = ""%Windows%\system32\userinit.exe,""

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Profile%\Microsoft\Crypto
  • %User Profile%\Crypto\RSA
  • %User Profile%\RSA\S-1-5-21-1645522239-1292428093-682003330-1003
  • %User Startup%\RbKsrITa.exe

手順 8

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\kzpIsLLy
  • %Application Data%\cssCKgnt

手順 9

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_DIRCRYPT.AK」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 10

以下のファイルをバックアップを用いて修復します。マイクロソフト製品に関連したファイルのみに修復されます。このマルウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • %User Profile%\Application Data\Microsoft

手順 11

以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • \?\C:\Program Files\Adobe\FthJVPWQ.exe:Zone.Identifier
  • \?\C:\Documents and Settings\Wilbert\Local Settings\Application Data\Microsoft\aJTdzIeE.exe:Zone.Identifier
  • %User Startup%\RbKsrITa.exe:Zone.Identifier
  • %User Temp%\nJaMdEHM.exe:Zone.Identifier


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