解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 別名:

Ransom:Win32/Tescrypt.A (Microsoft), Trojan.TeslaCrypt (Malwarebytes)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 351,839 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2015年8月30日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\vcw{random letters}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Profile%\My Documents\Recovery_File_{random letters}.txt
  • %Desktop%\RESTORE_FILES.HTML
  • %Desktop%\RESTORE_FILES.TXT

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.. %Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
vsadmin = "%Application Data%\vcw{random letters}.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
vsadmin = "%Application Data%\vcw{random letters}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\msys

HKEY_CURRENT_USER\Software\{installation ID}

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnabledLinkConnections = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\{installation ID}
data = "{encryption information}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\msys
ID = "{installation ID}"

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://ipinfo.io/ip

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • https://{BLOCKED}ep62kz4nzx.tor2web.org/inst.php
  • https://{BLOCKED}ep62kz4nzx.onion.to/inst.php
  • http://{BLOCKED}tech.pl/wp-content/plugins/gallery-slider/misc.php
  • http://{BLOCKED}oteccion.com/wp-content/plugins/useful-banner-manager/misc.php
  • http://{BLOCKED}cor.com.br/wp-content/themes/twentythirteen/misc.php
  • http://{BLOCKED}riter-24.de/wp-content/plugins/google-site-verification-using-meta-tag/misc.php
  • http://{BLOCKED}nden.co.uk/wp-content/plugins/wp-handy-lightbox/misc.php
  • http://{BLOCKED}al.pl/wp-content/themes/suevafree/misc.php

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

マルウェアは、物理ドライブ内で確認されたすべてフォルダ内のファイルを暗号化する機能を備えており、暗号化したファイルのファイル名に".abc"を追加します。

マルウェアは、暗号化されたファイルが存在するフォルダに"restore_files_{random letters}.html"および"restore_files_{random letters}.txt"を作成します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.888.09
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年8月31日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.889.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年8月31日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TROJ_CRYPTESLA.CC」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • msys
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {installation ID}

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • vsadmin = "%Application Data%\vcw{random letters}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • vsadmin = "%Application Data%\vcw{random letters}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLinkedConnections = "1"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Profile%\My Documents\Recovery_File_{random letters}.txt
  • %Desktop%\RESTORE_FILES.HTML
  • %Desktop%\RESTORE_FILES.TXT
  • restore_files_{random letters}.txt
  • restore_files_{random letters}.html

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_CRYPTESLA.CC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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