解析者: John Rey Canon   

 別名:

Trojan-Ransom.Termite (Ikarus); Ransom.Termite (Malwarebytes)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 1,957,888 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2018年8月29日
ペイロード ウインドウの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Windows%\Termite.exe

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %Desktop%\Payment.exe

(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • takeown /f "%Windows%\SysNative\mswsock.dll"
  • icacls "%Windows%\SysNative\mswsock.dll" /grant administrators:F
  • takeown /f "%Windows%\SysWOW64\mswsock.dll"
  • icacls "%Windows%\SysWOW64\mswsock.dll" /grant administrators:F

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Termite
  • Payment

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Termite.exe = %Windows%\Termite.exe

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Payment.exe = %Desktop%\Payment.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
aaaaaa

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
aaaaaa\Shell

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
aaaaaa\Shell\Open

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
aaaaaa\Shell\Open\
Command

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
aaaaaa\DefaultIcon

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.aaaaaa

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
Title = IOS hacker tissue

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
Content = {Text}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
PassWord = {Random Text}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
Tail = aaaaaa

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
savetime = {Date}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
aaaaaa
(Default) =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
aaaaaa
EditFlags = 2

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
aaaaaa\Shell\Open\
Command
(Default) = "%Desktop%\Payment.exe" "%1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
aaaaaa\DefaultIcon
(Default) = %Desktop%\Payment.exe,0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.aaaaaa
(Default) = aaaaaa

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
GlobalAssocChangedCounter = {Random Numbers}

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.472.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年8月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.473.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年8月30日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • aaaaaa
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • .aaaaaa

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
    • Title = IOS hacker tissue
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
    • Content = {Text}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
    • PassWord = {Random Text}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
    • Tail = aaaaaa
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
    • savetime = {Date}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • GlobalAssocChangedCounter = {Random Numbers}

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\Termite.exe
  • %Desktop%\Payment.exe

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom_TERMITE.THHBIAH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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