解析者: Christian Noel Olalia   

 別名:

Trojan-Ransom.Win32.Crusis.to (KASPERSKY); Trojan.Gen.2 (NORTON); Ransom:Win32/Wadhrama [non_writable_container] (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 126,464 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2018年3月1日
ペイロード プロセスの強制終了, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\{Malware Filename}.exe ? (if admin)
  • %Application Data%\{Malware Filename}.exe ? (if non-admin)

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\syncronize_{random 6 characters}A
  • Global\syncronize_{random 6 characters}U

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Malware Filename}.exe = %System%\{Malware Filename}.exe

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Malware Filename}.exe = %Application Data%\{Malware Filename}.exe

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\{Malware Filename}.exe
  • %ProgramData%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\{Malware Filename}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
%System%\Info.hta = "mshta.exe "%System%\Info.hta""

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
%Application Data%\Info.hta = "mshta.exe "%Application Data%\Info.hta""

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で確認した以下のサービスを終了します。

  • FirebirdGuardianDefaultInstance
  • FirebirdServerDefaultInstance
  • sqlwriter
  • mssqlserver
  • sqlserveradhelper

マルウェアは、感染コンピュータ上でプロセスが常駐されていることを確認した場合、以下のいずれかの文字列を含むプロセスまたはサービスを終了します。

  • 1c8.exe
  • 1cv77.exe
  • outlook.exe
  • postgres.exe
  • mysqld-nt.exe
  • mysqld.exe
  • sqlserver.exe

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .id-{ID}.[{BLOCKED}TC@{BLOCKED}k.li].java

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • %Application Data%\Info.hta
  • %System%\Info.hta
  • %User Startup%\Info.hta
  • %All Users Profile%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\Info.hta
  • {Public User Desktop}\FILES ENCRYPTED.txt
  • {All Drives}\FILES ENCRYPTED.txt
  • %Desktop%\FILES ENCRYPTED.txt

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.. %All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.. %Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.114.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年3月7日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.115.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年3月8日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Malware Filename}.exe = %System%\{Malware Filename}.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Malware Filename}.exe = %Application Data%\{Malware Filename}.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • %System%\Info.hta = "mshta.exe "%System%\Info.hta""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • %Application Data%\Info.hta = "mshta.exe "%Application Data%\Info.hta""

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Info.hta
  • %System%\Info.hta
  • %User Startup%\Info.hta
  • %All Users Profile%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup\Info.hta
  • {Public User Desktop}\FILES ENCRYPTED.txt
  • {All Drives}\FILES ENCRYPTED.txt
  • %Desktop%\FILES ENCRYPTED.txt

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_CRYSIS.L」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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