解析者: Patrick Angelo Roderno   

 別名:

Trojan:Win32/Tiggre!rfn (MICROSOFT); Ransom.Crysis (NORTON); Trojan.GenericKD.6141973 (BITDEFENDER)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 580,096 bytes
タイプ EXE
ファイル圧縮 UPX
メモリ常駐 なし
発見日 2017年10月21日
ペイロード プロセスの強制終了, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\winsrv.exe

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
Allcry Software\Shell\Open\
Command
(Default) = "%Windows%\winsrv.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.allcry
(Default) = "Allcry Software"

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001
AllcryID = "{Hardware ID}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001
AllcryRun = "1"

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • scanDemo.exe
  • mysqld.exe
  • nmesrvc.exe
  • sqlagent.exe
  • fdhost.exe
  • fdlauncher.exe
  • reportingservicesservice.exe
  • omtsreco.exe
  • tnslsnr.exe
  • oracle.exe
  • ScanDemo.exe
  • emagent.exe
  • java.exe
  • perl.exe
  • sqlservr.exe
  • sqlwriter.exe
  • Cmd.exe

その他

マルウェアは、以下のメッセージが記載されたポップアップウィンドウを表示します。


ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。

  • %System Root%\test

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • .allcry
  • .cab
  • .dll
  • .msi
  • .exe
  • .lib
  • .sys
  • .wim
  • .h
  • .js
  • .sql

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .allcry

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.738.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2017年10月24日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.739.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2017年10月25日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「RANSOM_ALLCRY.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\.allcry
    • (Default) = "Allcry Software"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\Allcry Software\Shell\Open\Command
    • (Default) = "%Windows%\winsrv.exe"

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001
    • AllcryID = "{Hardware ID}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001
    • AllcryRun = "1"

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_ALLCRY.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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