Ransom.Win64.SETHLOCKER.THABEBAA

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

特定のファイル拡張子を持つファイルを暗号化します。 特定のフォルダ内のファイルを暗号化します。 身代金要求文書のファイルを作成します。

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

• %User Temp%\desk.txt
• %User Temp%\doc.txt
• %User Temp%\pics.txt
• %User Temp%\downs.txt
• %User Temp%\api-ms.bat
• %Application Data%\codebind.dat

(註：%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザー名＞\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Local\Temp" です。. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

• %Application Data%\svchost.exe

(註：%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

• reg add HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run /v WindowsH /t REG_SZ /d %Application Data%\svchost.exe
• reg add HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run /v RuntimeBroker /t REG_SZ /d %User Temp%\api-ms.bat
• reg add HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run /v Emulator /t REG_SZ /d %Application Data%\codebind.bat
• %System%\cmd.exe /C dir /b %Desktop% > %User Temp%\desk.txt
• %System%\cmd.exe /C dir /b %User Profile%\Documents > %User Temp%\doc.txt
• %System%\cmd.exe /C dir /b %User Profile%\Pictures > %User Temp%\pics.txt
• %System%\cmd.exe /C dir /b %User Profile%\Downloads > %User Temp%\downs.txt
• %System%\cmd.exe /C %Application Data%\codebind.bat

(註：%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Roaming" です。. %User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザー名＞\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Local\Temp" です。. %Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\Desktop" です。. %User Profile%フォルダは、現在ログオンしているユーザのプロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
WindowsH = %Application Data%\svchost.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
RuntimeBroker = %User Temp%\api-ms.bat

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Emulator = %Application Data%\codebind.bat

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

• Show a Message
• Download and Execute Files
• Execute Shell Commands
• Execute Ransomware Routine
• Terminate Process or Self

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

• http://{BLOCKED}rciento.com/cc/inc/check_command.php?HWID={Hardware ID}&act=get_command
• http://{BLOCKED}rciento.com/cc/inc/get_command.php?HWID={Hardware ID}&{Other Parameters}

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

• Hardware ID
• Username
• Computer Name
• OS Version

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

• http://{BLOCKED}rciento.com/cc/gate.php

その他

マルウェアは、以下を実行します。

• It shows the following window after encryption:
  

ランサムウェアの不正活動

以下の拡張子を持つファイルを暗号化します：$$ DATA $$

• .txt
• .doc
• .rtf
• .wmv
• .pdf
• .png
• .jpg
• .gif
• .tiff
• .psd
• .bmp
• .dot
• .aspx
• .csv
• .dif
• .htm
• .html
• .ini
• .mp3

マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。

• %Desktop%
• %User Profile%\Pictures
• %User Profile%\Downloads
• %User Profile%\Documents

(註：%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\Desktop" です。. %User Profile%フォルダは、現在ログオンしているユーザのプロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞" です。)

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

• .seth

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

• %Desktop%\HOW_TO_DECRYPT_FILES.seth.txt