解析者: Melvin Jhun Palbusa   

 別名:

Ransom:Win32/Babuk.MAK!MTB(MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

身代金要求文書のファイルを作成します。 以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。

  詳細

ファイルサイズ 276,480 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2024年1月27日
ペイロード ファイルの暗号化, プロセスの強制終了

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • cmd.exe "/c vssadmine.exe delete shadows /all /quiet"

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • For whom the bell tolls, it tolls for thee.

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で確認した以下のサービスを終了します。

  • vss
  • sql
  • svc$
  • memtas
  • mepocs
  • sophos
  • veeam
  • backup
  • GxVss
  • GxBlr
  • GxFWD
  • GxCVD
  • GxCIMgr
  • DefWatch
  • ccEvtMgr
  • ccSetMgr
  • SavRoam
  • RTVscan
  • QBFCService
  • QBIDPService
  • Intuit.QuickBooks.FCS
  • QBCFMonitorService
  • YooBackup
  • YooIT
  • zhudongfangyu
  • sophos
  • stc_raw_agent
  • VSNAPVSS
  • VeeamTransportSvc
  • VeeamDeploymentService
  • VeeamNFSSvc
  • veeam
  • PDVFSService
  • BackupExecVSSProvider
  • BackupExecAgentAccelerator
  • BackupExecAgentBrowser
  • BackupExecDiveciMediaService
  • BackupExecJobEngine
  • BackupExecManagementService
  • BackupExecRPCService
  • AcrSch2Svc
  • AcronisAgent
  • CASAD2DWebSvc
  • CAARCUpdateSvc

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • sql.exe
  • oracle.exe
  • ocssd.exe
  • dbsnmp.exe
  • synctime.exe
  • agntsvc.exe
  • isqlplussvc.exe
  • xfssvccon.exe
  • mydesktopservice.exe
  • ocautoupds.exe
  • encsvc.exe
  • firefox.exe
  • tbirdconfig.exe
  • mydesktopqos.exe
  • ocomm.exe
  • dbeng50.exe
  • sqbcoreservice.exe
  • excel.exe
  • infopath.exe
  • msaccess.exe
  • mspub.exe
  • onenote.exe
  • outlook.exe
  • powerpnt.exe
  • steam.exe
  • thebat.exe
  • thunderbird.exe
  • visio.exe
  • winword.exe
  • wordpad.exe
  • notepad.exe

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It empties the Recycle Bin.
  • It avoids the following drive types:
    • CD-ROM
  • It avoids the following network shares:
    • ADMIN$
  • It uses the Windows Restart Manager API to close processes or shut down Windows services that may be keeping a file open and preventing encryption.

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • AppData
  • Boot
  • Windows
  • SYSVOL
  • Tor Browser
  • Internet Explorer
  • Google
  • Opera
  • Opera Software
  • Mozilla
  • Mozilla Firefox
  • $Recycle.Bin
  • ProgramData
  • All Users
  • autorun.inf
  • boot.ini
  • bootfont.bin
  • bootsect.bak
  • bootmgr
  • bootmgr.efi
  • bootmgfw.efi
  • desktop.ini
  • $windows.~ws
  • system volume information
  • intel
  • msocache
  • perflogs
  • iconcache.db
  • ntldr
  • ntuser.dat
  • ntuser.dat.log
  • ntuser.ini
  • thumbs.db
  • Program Files
  • Program Files (x86)
  • #recycle
  • config.msi
  • $windows.~bt

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • {Original Filename}.{Original Extension}.RAWLD

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Encrypted Directory}\Data breach warning.txt

以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:

  • .exe
  • .dll
  • .RAWLD
  • .iso
  • .msi
  • .bin

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 19.170.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2024年2月20日
VSAPI OPR パターンバージョン 19.171.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2024年2月21日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF077

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {Encrypted Directory}\Data breach warning.txt

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win64.RAWLD.B」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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