解析者: Francesca Villasanta   

 別名:

UDS:Trojan-Ransom.Win32.Crypren.ajpw (KASPERSKY); Ransom:Win64/GhostLocker.YAA!MTB (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

特定のフォルダ内のファイルを暗号化します。 身代金要求文書のファイルを作成します。 以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。

  詳細

ファイルサイズ 7,333,376 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2023年11月20日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成, ウインドウの表示, ファイルの暗号化

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • sc stop C:\
  • cmd start /c %Desktop%\RansomNote.html

(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。)

自動実行方法

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\{Malware Filename and Extension} → copy of itself

(註:%User Startup%フォルダは、現在ログオンしているユーザのスタートアップフォルダです。Windows 98およびMEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows NTの場合、通常 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows 2003(32-bit)、XP、2000(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows Vista、7、8、 8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。)

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • using HTTP POST:
    • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.{BLOCKED}.246/incrementLaunch
      Information sent:
      • username : {Hard-coded username value}

    • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.{BLOCKED}.246/addInfection
      Information sent:
      • id : {Generated ID}
      • identifier : {Hard-coded identifier value}
      • infection_date : {Date executed}
      • ip : "your_ip" → Hard-coded value
      • key : {Generated Key}
      • ransom_amount : "0.00138" → Hard-coded value
      • status : "your_status" → Hard-coded value
      • username : {Hard-coded username value}
  • It prints the response from the C2 to the commandline.
  • If no response is received, execution is terminated.

マルウェアは、以下を実行します。

  • It uploads files and its full file path information to the C2.
    • File extensions:
      • .doc
      • .docx
      • .xls
      • .xlsx
    • Using HTTP POST:
      • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.{BLOCKED}.246/upload
    • Information sent:
      • {Hard-coded username}
      • {Generated ID}
      • {Full File Path}
      • {File Contents}
  • It displays a console that logs the status of the execution and encryption.

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。

  • C:\

マルウェアは、以下のフォルダ内で確認されたファイルの暗号化はしません。

  • C:\Windows

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .ghost

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • %Desktop%\RansomNote.html

以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:

  • .ghost
  • .doc
  • .docx
  • .xls
  • .xlsx

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.830.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2023年11月20日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.831.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2023年11月21日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     BKDR.Win32.TRX.XXPE50FFF075E0002

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Startup%\{Malware Filename and Extension}
  • %Desktop%\RansomNote.html

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win64.GHOSTLOCKER.THKBOBC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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