解析者: Leidryn Saludez   

 別名:

Ransom:Win32/Trinity.ATR!MTB (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

身代金要求文書のファイルを作成します。

  詳細

ファイルサイズ 524,800 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2024年5月2日
ペイロード ファイルの作成, ファイルの暗号化

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {Drive letter}:\{Random string derived from Volume Serial Number}.goodgame
  • \{Server Host Name}\{Encrypted Folder}\{Random string derived from Volume Serial Number}.goodgame

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
pbsecGOOD = {Random Characters}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
secpbGOOD = {Random Characters}

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It encrypts files found in the following drive types:
    • Fixed drive
    • Removable drive
    • Network drive

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • ntldr
  • pagefile.sys
  • ntdetect.com
  • autoexec.bat
  • desktop.ini
  • autorun.inf
  • ntuser.dat
  • iconcache.db
  • bootsect.bak
  • boot.ini
  • bootfont.bin
  • config.sys
  • io.sys
  • msdos.sys
  • ntuser.dat.log
  • thumbs.db
  • swapfile.sys
  • README.txt

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .trinitylock

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Encrypted Directory}\README.txt

<補足>
インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {ドライブ文字}:\{ボリュームシリアル番号から取得されたランダムな文字列}.goodgame
  • \{サーバのホスト名}\{暗号化されたフォルダ}\{ボリュームシリアル番号から取得されたランダムな文字列}.goodgame

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • 以下のドライプ内で確認されたファイルを暗号化します。
    • 固定ドライブ
    • リムーバブルドライブ
    • ネットワークドライブ

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 19.316.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2024年5月2日
VSAPI OPR パターンバージョン 19.317.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2024年5月3日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

    TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF085

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • pbsecGOOD = {Random Characters}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • secpbGOOD = {Random Characters}

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • {Drive letter}:\{Random string derived from Volume Serial Number}.goodgame
  • \{Server Host Name}\{Encrypted Folder}\{Random string derived from Volume Serial Number}.goodgame
  • {Encrypted Directory}\README.txt

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win32.TWOTHREELOCK.THEOCBD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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