解析者: Jeffrey Francis Bonaobra   

 別名:

Ransom.Stop.P5 (QUICKHEAL)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

身代金要求文書のファイルを作成します。

  詳細

ファイルサイズ 766,976 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2023年3月31日
ペイロード ファイルの作成, URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成, ファイルの変更

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %AppDataLocal%\{GUID}\{Malware File Name}

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %AppDataLocal%\bowsakkdestx.txt → deleted afterwards
  • %System Root%\SystemID\PersonalID.txt

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • {Malware File Path}\{Malware File Name}
  • icacls "%AppDataLocal%\{GUID}" /deny *S-1-1-0:(OI)(CI)(DE,DC)
  • {Malware File Path}\{Malware File Name} --Admin IsNotAutoStart IsNotTask

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %AppDataLocal%\{GUID}
  • %System Root%\SystemID

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
SysHelper = "%AppDataLocal%\{GUID}\{Malware File Name}.exe" --AutoStart

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
SysHelper = 1

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • https://api.{BLOCKED}p.ua
  • http://{BLOCKED}y.top/dl/build2.exe
  • http://{BLOCKED}q.com/raud/get.php?pid={Hash}&first=true
  • http://{BLOCKED}q.com/files/1/build3.exe
  • https://api.{BLOCKED}p.ua/geo.json
  • http://{BLOCKED}q.com/raud/get.php?pid={Hash}

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。

  • {Original Filename}.{Original Extension}.jyos

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Encrypted Directory}\_readme.txt

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.356.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2023年4月1日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.357.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2023年4月2日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF067

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • SysHelper = "%AppDataLocal%\{GUID}\{Malware File Name}.exe" --AutoStart
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
    • SysHelper = 1

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %AppDataLocal%\{GUID}\{Malware File Name}
  • %AppDataLocal%\bowsakkdestx.txt
  • %System Root%\SystemID\PersonalID.txt
  • {Encrypted Directory}\_readme.txt

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %AppDataLocal%\{GUID}
  • %System Root%\SystemID

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.Win32.STOP.YCDC5」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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