Ransom.Win32.JOBCRYPTER.THOAAGAI
MSIL/Filecoder_JobCrypter.C!tr(Fortinet); Gen:Variant.Ransom.JobCrypter.9(BitDefender)
Windows
マルウェアタイプ:
身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
はい
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
- %Application Data%\nlo.exe -> copy of itself
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。
- %User Temp%\1.png
- %User Temp%\2.png
- %User Temp%\Screen.jpg ->screen capture of the affected system
(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
JOJA = %Application Data%\nlo.exe
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software
MOI = {67 random digits} -> deleted once files have been encrypted
HKEY_CURRENT_USER\Software
1 = 1
マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。
- %User Temp%\2.png
情報漏えい
マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。
- Volume Serial Number
- Running Processes
- Machine Name
情報収集
マルウェアは、SMTPを用いて、自身が収集した情報を以下のEメールアドレスに送信します。
- Host: auth.smtp.1and1.fr
- Email address: {BLOCKED}24@gmail.com
ランサムウェアの不正活動
マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。
- boot.ini
- autoexec.bat
- Bootfont.bin
- config.sys
- io.sys
- msdos.sys
- ntdetect.com
- ntldr
- pagefile.sys
- desktop.ini
- Google Chrome.lnk
- Mozilla Firefox.lnk
- Internet Explorer.lnk
- Locker.exe
- .css
マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。
- Program Files
- Windows
マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。
- {encrypted file}.css
マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。
- %Desktop%\Comment débloquer mes fichiers .txt
- %User Startup%\Readme.txt
however the malware encountered an exception in its code while writing the contents of the note, hence these files contain nothing
(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。. %User Startup%フォルダは、現在ログオンしているユーザのスタートアップフォルダです。Windows 98およびMEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows NTの場合、通常 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。)
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
「Ransom.Win32.JOBCRYPTER.THOAAGAI」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 4
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- JOJA = "%Application Data%\nlo.exe"
- JOJA = "%Application Data%\nlo.exe"
- In HKEY_CURRENT_USER\Software
- 1 = 1
- 1 = 1
手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
- %User Temp%\1.png
- %User Temp%\2.png
- %User Temp%\Screen.jpg
- %Desktop%\Comment débloquer mes fichiers .txt
- %User Startup%\Readme.txt
手順 6
デスクトッププロパティを修正します。
手順 7
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win32.JOBCRYPTER.THOAAGAI」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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