Ransom.Win32.ENMITY.THJOFBC
Windows
マルウェアタイプ:
身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
身代金要求文書のファイルを作成します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- {Drive Letter}:\KeyForFiles\Key.secret → contains encrypted victim's information and master key for decryption
- {Drive Letter}:\KeyForFiles\DecryptionKey.txt
- C:\KeyForFiles\PublicKey.txt
- E:\Rns for being rich\Enmity\Release\Enmity.pdb → project file
他のシステム変更
マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Enmity
ID = {Victim's ID}
情報漏えい
マルウェアは、以下のパラメータを受け取ります。
- {Drive Letter}:\
その他
マルウェアは、以下を実行します。
- Upon execution, it shows a command line interface whereas it accepts parameters:
- 1 → Full Encryption
- 2 → Specific Directory Encryption (note that the sample file should be in the directory to be encrypted)
- The information inside the Key.secret file for decryption are the following:
- Victim ID
- Amount of data Encrypted
- Criminal email address
- IP address
- Date of Infection
ランサムウェアの不正活動
マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。
- {Random}-Mail[{BLOCKED}o@gmail.com ]ID-[{User's ID}].{Random 6-byte characters}
マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。
- Enmity-Unlock-Guide.txt
対応方法
手順 1
トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。
-
PE.Win32.TRX.XXPE50FFF074
手順 2
Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 3
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 4
以下のファイルを検索し削除します。
- C:\KeyForFiles\Key.secret
- C:\KeyForFiles\DecryptionKey.txt
- C:\KeyForFiles\PublicKey.txt
- E:\Rns for being rich\Enmity\Release\Enmity.pdb
手順 5
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Enmity
- ID = {Victim's ID}
- ID = {Victim's ID}
手順 6
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win32.ENMITY.THJOFBC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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