解析者: John Rainier Navato   

 別名:

Gen:Heur.MSIL.Krypt.!cdmip!.2 (BITDEFENDER)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

身代金要求文書のファイルを作成します。 以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。

  詳細

ファイルサイズ 127,488 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2023年12月5日
ペイロード ファイルの作成, ファイルの暗号化, システムのレジストリの変更

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\WmiPrvSE.exe

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %System%\schtasks.exe /Create /TN "GoogleUpdateTaskMachineCoreUA" /TR "{Malware File Path}\{Malware File Name}" /SC ONLOGON /RL HIGHEST /F /RU SYSTEM /RL HIGHEST /RL HIGHEST /RL HIGHEST /RP /NP /RL HIGHEST /RL HIGHEST /RP /NP /RU SYSTEM /RP /NP /RL HIGHEST /SD "Keeps your Google software up to date. If this task is disabled or stopped, your Google software will not be kept up to date, meaning security vulnerabilities that may arise cannot be fixed and features may not work. This task uninstalls itself when there is no Google software using it."
  • %System%\cmd.exe /c vssadmin.exe delete shadows /all /quiet

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
svchost = %User Temp%\WmiPrvSE.exe

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It checks the size of the file to encrypt.
    • If its size is greater than 500,000,000 bytes, it will only encrypt the first half of the file.
    • If it is less than or equal 500,000,000 bytes, it will encrypt the whole file.
  • It sets the attributes of the following items to Hidden:
    • {Malware File Path}\{Malware File Name}
    • %User Temp%\WmiPrvSE.exe

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

以下のスケジュールされたタスクを追加します:

  • Name: GoogleUpdateTaskMachineCoreUA
  • Trigger: At log on of any user
  • Action: {Malware File Path}\{Malware File Name}

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • C:\Windows
  • DecryptNote

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .[{Volume Serial Number}].[BlackLegion@zohomail.eu].BlackLegion

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • It checks if %Desktop%\DecryptNote.txt exists.
    • If it does not exist:
      • %Desktop%\DecryptNote.txt
    • If it exist:
      • %Desktop%\DecryptNote-{Random}.txt
  • It checks if {Available Drive}\DecryptNote.txt exists.
    • If it does not exist:
      • {Available Drive}\DecryptNote.txt
    • If it exist:
      • {Available Drive}\DecryptNote-{Random}.txt

以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:

  • .BlackLegion
  • .dll
  • .exe

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.862.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2023年12月6日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.863.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2023年12月7日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • PE.Win32.TRX.XXPE50FFF075

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

セーフモード時のスケジュールタスクの削除方法

  1. セーフモードのまま、以下の{タスク名}-{実行するタスク}のリストを使用し、以下のステップで確認する必要があります。
    • Task Name: GoogleUpdateTaskMachineCoreUA
    • Task to be run: {Malware File Path}\{Malware File Name}
  2. Windows 7 および Server 2008 (R2) をご使用の場合は、[スタート] > [コンピューター] をクリックします。
    • Windows 8、8.1、10、Server 2012をご使用の場合は、画面左下で右クリックし、「ファイルエクスプローラ」をクリックします。
  3. PCの検索欄に、次のように入力します。
    • System%\Tasks\{タスク名}
  4. ファイルを選択し、SHIFT+DELETEキーを押して削除します。
  5. レジストリエディタを開き、以下を実行してください。
    • Windows 7およびServer 2008(R2)をご使用の場合は、[スタート]ボタンをクリックし、[検索]入力フィールドに「regedit」と入力し、Enterキーを押します。
    • Windows 8、8.1、10、およびServer 2012(R2)をご使用の場合は、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックして、テキストボックスに「regedit」と入力します。
  6. レジストリエディタウィンドウの左パネルで、以下をダブルクリックします。
    • HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tree>{タスク名}
  7. 作成されたエントリを探し、レジストリ値のデータをメモする。
    • ID={タスクデータ}
  8. データを記録した後、レジストリキーを削除します。
    • HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tree>{タスク名}
  9. レジストリエディタウィンドウの左パネルで、以下をダブルクリックします。
    • HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tasks
  10. 左側のパネルで、手順6で配置したTask Dataと同じ名前のレジストリキーを探して削除します。
    • ={タスクデータ}
  11. レジストリエディタを閉じます。

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • svchost = %User Temp%\WmiPrvSE.exe

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\WmiPrvSE.exe
  • {Available Drive}\DecryptNote.txt
  • {Available Drive}\DecryptNote-{Random}.txt
  • %Desktop%\DecryptNote.txt else
  • %Desktop%\DecryptNote-{Random}.txt

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.MSIL.BLACKLEGION.THLOFBC」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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