解析者: John Kevin Sanchez   

 脅威タイプ:

ファイルを利用しないマルウェア

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 マルウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 291,441 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2016年8月21日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %AppDataLocal%\{random folder name 1}\{random filename}.{random file extension} - Encrypted file
  • %AppDataLocal%\{random folder name 1}\{random filename}.bat - starts Encrypted file
  • %AppDataLocal%\{random folder name 1}\{random filename}.lnk - starts BAT file
  • %Application Data%\{random folder name 2}\{random filename}.{random file extension} - Encrypted file
  • %User Startup%\{random filename}.lnk - Starts Encrypted file

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %System%\regsvr32.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %AppDataLocal%\{random folder name 1}
  • %Application Data%\{random folder name 2}

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • %System%\regsvr32.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Random Value} = {Random Value} = %AppDataLocal%\{random folder name 1}\{random filename}.lnk

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Random Value} = "%System%\mshta.exe" "javascript:{Random}="{Random}";{Random}=new ActiveXObject("WScript.Shell");{Random}="{Random}";{Random Variable}={Random}.RegRead("HKCU\software\{Random Registry Key}\{Random Registry Value}");{Random}="{Random}";eval({Random Variable});{Random}="{Random}";"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\{Random Value}

HKEY_CLASSES_ROOT\.{random file extension}

HKEY_CURRENT_USER\Software\{Random Registry Key}

HKEY_CLASSES_ROOT\{Random Value}\shell

HKEY_CLASSES_ROOT\{Random Value}\shell\
open

HKEY_CLASSES_ROOT\{Random Value}\shell\
open\command

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows\WindowsUpdate
DisableOSUpgrade = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows\WindowsUpdate\
OSUpgrade
ReservationsAllowed = 0

HKEY_CLASSES_ROOT\.{random file extension}
{Default} = {Random Value}

HKEY_CLASSES_ROOT\{Random Value}\shell\
open\command
{Default} = "%System%\mshta.exe" "javascript:{Random}="{Random}";{Random}=new ActiveXObject("WScript.Shell");{Random}="{Random}";{Random Variable}={Random}.RegRead("HKCU\software\{Random Registry Key}\{Random Registry Value}");{Random}="{Random}";eval({Random Variable});{Random}="{Random}";"

HKEY_CURRENT_USER\Software\{Random Registry Key}
{Random Registry Value 2} = Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.1; Trident/4.0; SLCC2; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.5.30729; .NET CLR 3.0.30729; Media Center PC 6.0; InfoPath.2; .NET4.0C; .NET4.0E)

HKEY_CURRENT_USER\Software\{Random Registry Key}
{Random Registry Value} = {Encrypted Data - Powershell script}

HKEY_CURRENT_USER\Software\{Random Registry Key}
{Random Registry Value 3} = {Encrypted Data - to be decrypted by PowerShell process}

HKEY_CURRENT_USER\Software\{Random Registry Key}
{Random Registry Value 4} = {Random Characters}

HKEY_CURRENT_USER\Software\{Random Registry Key}
{Random Registry Value 5} = {Random Characters}

HKEY_CURRENT_USER\Software\{Random Registry Key}
{Random Registry Value 6} = {Random Characters}

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{blocked}5.{blocked}7.72.90/upload.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.67.23/upload.php
  • {Random Generated IP Address} - used for click-fraud activity

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • .{random file extension}
  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • {Random Value}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • {Random Registry Key}

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate
    • DisableOSUpgrade = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate\OSUpgrade
    • ReservationsAllowed = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Random Value} = %AppDataLocal%\{Random String}\{Random String}.lnk
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {Random Value} = "%System%\mshta.exe" "javascript:{Random}="{Random}";{Random}=new ActiveXObject("WScript.Shell");{Random}="{Random}";{Random Variable}={Random}.RegRead("HKCU\software\{Random Registry Key}\{Random Registry Value}");{Random}="{Random}";eval({Random Variable});{Random}="{Random}";"

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %AppDataLocal%\{random folder name 1}
  • %Application Data%\{random folder name 2}

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Startup%\{random filename}.lnk

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Fileless-KOVTER」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]


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