解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 別名:

Backdoor:Win32/Vawtrak.F (Microsoft); RDN/Ransom!ek (McAfee); Trojan.Tracur (Symantec); Trojan-Ransom.Win32.Foreign.lefr (Kaspersky); Troj/Inject-BDQ (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 356,352 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年10月3日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random 1} = "regsvr32.exe "%All Users Profile%\Application Data\{random 1}\{random 1}.dat""

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{CLSID 1}

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{CLSID 2}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{CLSID 1}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{CLSID 2}

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
NoProtectedModeBanner = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
TabProcGrowth = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\3
2500 = "3"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
GlobalUserOffline = "0"

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{CLSID 1}
#cert = "31"

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{CLSID 1}
#sd = "{hex value}"

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{CLSID 2}
{CLSID 3} = "{hex values}"

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{CLSID 2}
{CLSID 4} = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{CLSID 1}
#cert = "31"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{CLSID 1}
#sd = "{hex value}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{CLSID 2}
{CLSID 3} = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{CLSID 2}
{CLSID 4} = "{hex values}"

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %All Users Profile%\Application Data\{random 1}\{random 1}.dat

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.179.45
  • http://{BLOCKED}x.com/site/data/{random}
  • http://{BLOCKED}ida.com/site/data/{random}
  • http://{BLOCKED}okiv.com/site/data/{random}
  • http://{BLOCKED}rz.com/site/data/{random}

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 11.188.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年10月3日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.189.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年10月3日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

起動中ブラウザのウインドウを全て閉じてください。

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • NoProtectedModeBanner = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • TabProcGrowth = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3
    • 2500 = "3"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • GlobalUserOffline = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random 1} = "regsvr32.exe "%All Users Profile%\Application Data\{random 1}\{random 1}.dat""

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %All Users Profile%\Application Data\{random 1}\{random 1}.dat

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_VAWTRAK.XF」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
    • {CLSID 1}
  • HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
    • {CLSID 2}
  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID
    • {CLSID 1}
  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID
    • {CLSID 2}


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください