解析者: Abraham Latimer Camba   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 70,648 bytes
タイプ EXE, DLL, TMP
メモリ常駐 はい
発見日 2012年9月19日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\fxsst.dll - also detected as BKDR_TUBS.A
  • %System%\Ezcob.dll - also detected as BKDR_TUBS.A
  • All Users' %User Profile%\Application Data\Windows NT\config.dat - encrypted DLL file
  • All Users' %User Profile%\Application Data\Windows NT\wp.dat
  • All Users' %User Profile%\Application Data\Windows NT\NtHelpIndex.bak - downloaded code stub
  • All Users' %User Profile%\Application Data\Windows NT\NtHelpKey.bak - downloaded code stub
  • All Users' %User Profile%\Application Data\Windows NT\Support\{random number}.jj – downloaded code stub
  • All Users' %User Profile%\Application Data\Windows NT\Support\{random number}.kb - logged keystrokes and active window

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • explorer.exe

マルウェアのDLLコンポーネントは、以下のプロセスに組み込まれます。

  • explorer.exe

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • All Users' %User Profile%\Application Data\Windows NT
  • All Users' %User Profile%\Application Data\Windows NT\Support

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\Ezcob
  • Global\@`{

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob
DisplayName = "Ezcob"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob
ErrorControl = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob
ImagePath = "%SystemRoot%\System32\svchost.exe -k netsvcs"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob
ObjectName = "LocalSystem"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob
Start = "2"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob
Type = "120"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob\Parameters
ServiceDll = "%System%\Ezcob.dll"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob\Enum

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob\Parameters

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Ezcob\Security

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\SvcHost
netsvcs = "{Default values} Ezcob"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{Default values} 」となります。)

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and execute file from server
  • Download code stub from server
  • Activate code stub
  • Deactivate code stub

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • www.{BLOCKED}jiaozihaha.net

情報漏えい

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • 1.{BLOCKED}st.{BLOCKED}22.org.cn
  • 2.{BLOCKED}st.{BLOCKED}22.org.cn
  • 3.{BLOCKED}st.{BLOCKED}22.org.cn
  • 4.{BLOCKED}st.{BLOCKED}22.org.cn

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「BKDR_TUBS.A」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_TUBS.A」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • Ezcob

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\SvcHost
    • From: netsvcs = "{Default values} Ezcob"
      To: netsvcs = {Default values}

手順 7

BKDR_TUBS.A として検出されたファイルを検索し削除します。

註:このファイルは、隠しファイルとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

不正なコンポーネントファイルの手動削除:

  1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    註:Windowsのバージョンによって異なります。
  2. [ファイル名のすべてまたは一部]に、上記で検出されたファイル名を入力してください。
  3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
  4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
  5. 以下のファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの削除の手順2.)から4.)を繰り返してください。

手順 8

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • All Users' %User Profile%\Application Data\Windows NT

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_TUBS.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 10

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_TUBS.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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