解析者: Michael Cabel   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。その理由として、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)「Facebook」の"Facebook Messenger"というアプリケーションのインストーラーを装う点が挙げられます。

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

  詳細

使用ポート TCP port 1098 (RMI Activation)
ファイルサイズ 45,568 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年4月15日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Application Data%\common.data

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
AutoStart = "{malware path and file name}.exe"

バックドア活動

マルウェアは、以下のポートを開き、リモートコマンドを待機します。

  • TCP Port 1098

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • 自身の更新
  • ファイルのダウンロードおよび実行
  • プロセスのスタート

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.216.50

その他

マルウェアは、感染コンピュータ内にセキュリティ対策ソフトがインストールされているかどうかを問い合わせます。セキュリティ対策ソフトを確認すると、Eメールを介しそのセキュリティ対策ソフトに関する情報を以下のSMTPサーバへ送信します。

  • smtp.{BLOCKED}il.ru

マルウェアは、感染コンピュータのオペレーションシステム(OS)のバージョンを確認します。そして収集した情報を上記のSMTPサーバへ送信します。

マルウェアは、"Facebook Messenger"というアプリケーションのインストーラーを装います。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.982.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年4月18日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.983.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年4月18日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「BKDR_QUEJOB.EVL」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  1. 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャに表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  2. 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • AutoStart = "{malware path and file name}.exe"

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\common.data

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_QUEJOB.EVL」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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