解析者: Mark Joseph Manahan   

 別名:

BackDoor-DKI.gen.df (McAfee), W32/Agent.YEC!tr (Fortinet)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003, Windows Vista, Windows 7

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, Eメールを介したスパム活動

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 65,536 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年10月11日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\Application Data\LMKPlayer.exe (for accounts without Admin Rights)
  • %System%:LMKPlayer.exe (for accounts with Admin Rights)
  • %User Profile%\AppData\Roaming:LMKPlayer.exe (for Windows Vista/Windows 7 only)

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • 2j8sji2q9

自動実行方法

マルウェアは、作成されたコンポーネントがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
AdobeYestr LKPlayer = "%User Profile%\Application Data\LMKPlayer.exe" (for accounts without Admin Rights)

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
AdobeYestr LKPlayer = "%System%:LMKPlayer.exe" (for accounts with Admin Rights)

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
AdobeYestr LKPlayer = "%User Profile%\AppData\Roaming:LMKPlayer.exe" (for Windows Vista/Windows 7 only)

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Send system information (Lan IP, Wan IP, Computer name, Username, Account Type, OS)
  • Send hardware information (CPU speed, Memory)
  • Manage Files (Search, Download, Upload, Execute, Rename, Delete)
  • Manage Registries (Search, Modify, Delete, Rename, Create)
  • Manage Processes (View, Kill, Suspend, Unload Module)
  • Manage Services (View, Start, Stop, Edit, Install, Uninstall)
  • Manage Devices (View, Enable, Disable, Remove)
  • Manage Windows
  • Relay server
  • View,copy and uninstall applications
  • View active ports
  • Perform a shell command
  • Download and inject remote codes to legitimate processes
  • Log keystrokes and active window
  • Capture screenshots
  • View webcam activity
  • Listen to microphone audio
  • Update, Uninstall, Restart the malware
  • Retrieve cached passwords and hashes

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.55.35:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.55.35:80

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、以下のレジストリ値へアクセスすることによってデフォルトのWebブラウザを問い合わせます。

HKEY_CLASSES_ROOT\http\shell\open\command

そしてマルウェアは、非表示のWebブラウザのプロセス(例:iexplore.exe)を起動します。その後、そのプロセスに、自身のバックドア活動に関する情報を含むコードを組み込みます。

マルウェアが作成する自身のコピーは、以下のとおりです。

  • 管理者権限がない場合
    • %User Profile%\Application Data\LMKPlayer.exe
  • 管理者権限がある場合
    • %System%:LMKPlayer.exe
  • Windows Vista/Windows 7搭載のPC場合
    • %User Profile%\AppData\Roaming:LMKPlayer.exe

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • システム情報の送信(LANのIPアドレス、WANのIPアドレス、コンピュータ名、ユーザ名、アカウントタイプおよびオペレーティングシステム(OS))
  • ハードウェア情報の送信(CPUスピード、メモリ)
  • ファイルの管理(検索、ダウンロード、アップロード、実行、改称および削除)
  • レジストリの管理(検索、変更、削除、改称、作成)
  • プロセスの管理(表示、終了、休止およびモジュールのアップロード)
  • サービスの管理(表示、開始、終了、編集、インストールおよびアンインストール)
  • デバイスの管理(表示、有効化、無効化および削除)
  • ウィンドウの管理
  • リレーサーバ
  • アプリケーションの表示、コピーおよびアンインストール
  • アクティブなポートの表示
  • シェルコマンドの実行
  • リモートコードのダウンロードおよび正規のプロセスへの挿入
  • キー入力操作情報とアクティブウィンドウの収集
  • スクリーンショットの取得
  • Webカメラでの活動の閲覧
  • マイク音声の傍受
  • マルウェアの更新、アンインストールおよび再起動
  • キャッシュされたパスワードとハッシュの取得

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 9.454.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年10月11日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.455.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年10月12日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • AdobeYestr LKPlayer = "%User Profile%\Application Data\LMKPlayer.exe" (for accounts without Admin Rights)
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • AdobeYestr LKPlayer = "%System%:LMKPlayer.exe" (for accounts with Admin Rights)
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • AdobeYestr LKPlayer = "%User Profile%\AppData\Roaming:LMKPlayer.exe" (for Windows Vista/Windows 7 only)

手順 4

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_POISON.AB」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_POISON.AB」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

註:

手順 4へ進む前に、作成された「代替データストリーム(ADS)」を削除します。

代替データストリーム(ADS)の削除:

  1. "Streams.exe" をダウンロードします。
  2. 任意の場所にこのファイルのコンテンツを展開します。
  3. コマンドプロンプトを起動します。
    ・[スタート] →[ファイル名を指定して実行] → CMDを入力し、Enter キーを押します。
  4. 以下のコマンドを入力し、Enterを押してください。

    CD <2)でダウンロードおよび解凍したファイルのパス名>

    ※"CD"、"<ダウンロードしたファイルのコンテンツを展開した場所のパス>" の間には、半角スペースを入れてください。
  5. 以下のコマンドを入力し、Enterを押してください。

    Streams.exe -d %System%
    Streams.exe -d %User Profile%\AppData\Roaming

    ※"Streams.exe"、"-d"、"%System%"の間には、半角スペースを入れてください。
  6. EXITコマンドを入力し、コマンドプロンプトを閉じてください。


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