解析者: Roland Marco Dela Paz   

 別名:

Backdoor:Win32/Morix.B (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、リモートサイトから他のマルウェアまたはグレイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。

  詳細

ファイルサイズ 2,679,941 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年5月25日
ペイロード 情報収集, URLまたはIPアドレスに接続, プロセスの強制終了

侵入方法

マルウェアは、リモートサイトから以下のマルウェアまたはグレイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • JS_LOADER.WRG

マルウェアは、以下のリモートサイトからダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.205.102:8888/cx.exe

インストール

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %Program Files%\Common Files\System\seext.dll - also detected as BKDR_MORIX.WRG
  • %Program Files%\Windows NT\appgmts.dll - also detected as BKDR_MORIX.WRG
  • %System%\wbem\seext.dll - also detected as BKDR_MORIX.WRG
  • D:\seext.dll - also detected as BKDR_MORIX.WRG

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • D:\Setup.exe - legitimate 360 Secure Browser component
  • %Program Files%\Common Files\System\SPOOLS.EXE - legitimate 360 Secure Browser component

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
@ = "%Program Files%\Common Files\System\SPOOLS.EXE"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %System Root%\ntldr.sys

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Log keystrokes
  • Modify system settings
  • Download and execute file(s)
  • Query/modify Terminal Server settings
  • Capture video

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • aaaai.{BLOCKED}p.net

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上でプロセスが常駐されていることを確認した場合、以下のいずれかの文字列を含むプロセスまたはサービスを終了します。

  • F-Secure
  • ALYac
  • Bit-Defend
  • AVG
  • Avast
  • NOD32

情報漏えい

マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。

  • Computer name
  • Processor speed (in MHz)
  • Operating system version
  • Number of processors
  • Total amount of memory (in MB)

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「BKDR_MORIX.WRG」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

     JS_LOADER.WRG

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
D:\Setup.exe - legitimate 360 Secure Browser component
%Program Files%\Common Files\System\SPOOLS.EXE

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • @ = %Program Files%\Common Files\System\SPOOLS.EXE

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_MORIX.WRG」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。


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