解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 別名:

Backdoor.IRCBot (Malwarebytes); Trojan.MSIL.IRCBot (Ikarus); Riskware/Flooder (Fortinet); Trojan:Win32/Skeeyah.A!rfn (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、IRCサーバに接続します。 マルウェアは、IRCチャンネルに参加します。 マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

  詳細

ファイルサイズ 26,624 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年6月23日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\LolClient\Local Store\cache940.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\{random filename 1}.tmp ← deleted afterwards
  • %User Temp%\{random filename 1}.0.cs ← source file script; deleted afterwards
  • %User Temp%\{random filename 1}.cmdline ← command line script; deleted afterwards
  • %User Temp%\{random filename 1}.out ← deleted afterwards
  • %User Temp%\{random filename 1}.err ← deleted afterwards
  • %User Temp%\{random 1}.tmp ← config file; deleted afterwards
  • %User Temp%\{random 2}.tmp ← config file; deleted afterwards

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\{random}.exe ← watchdog component

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\LolClient\Local Store

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • dgsdfgey435y5styhhaeth → main process
  • dgsdfgey435y5styhhaethppp → watchdog component

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
LolCache940 = "%Application Data%\LolClient\Local Store\cache940.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
StartupApproved\Run
LolCache940 = "02 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、以下のポートを開き、リモートコマンドを待機します。

  • TCP 6667

マルウェアは、以下のいずれかのIRCサーバに接続します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.147.109

マルウェアは、以下のいずれかのIRCチャンネルに参加します。

  • #faggot

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • auth → add sender
  • jsbypass → Get and Clear Cookies
  • http → Performs HTTP Flood
  • condis → Performs rapid Connect\Disconnect Flood
  • tcp → Performs TCP Flood
  • udp → Performs UDPFlood
  • stopdos → Stop All DDOS attack
  • dlexec → Download and execute file
  • update1 → Update itself
  • uninstall → Remove Auto-Run Registry and copy of itself
  • exit → Terminate itself

マルウェアは、リモートでInternet Relay Chat (IRC)サーバにアクセスし、不正リモートユーザから以下のコマンドを受信します。

  • USER
  • NICK
  • PING
  • PONG
  • JOIN
  • PRIVMSG
  • MODE

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %Application Data%\LolClient\Local Store\{random characters}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

その他

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\{random filename 1}.tmp  その後に削除される
  • %User Temp%\{random filename 1}.0.cs  ソースファイルのスクリプト、その後に削除される
  • %User Temp%\{random filename 1}.cmdline コマンドラインスクリプト、その後に削除される
  • %User Temp%\{random filename 1}.out その後に削除される
  • %User Temp%\{random filename 1}.err その後に削除される
  • %User Temp%\{random 1}.tmp 環境設定ファイル、その後に削除される
  • %User Temp%\{random 2}.tmp 環境設定ファイル、その後に削除される

マルウェアが作成し実行する以下のファイルは、ウォッチドックのコンポーネントです。

  • %User Temp%\{random}.exe

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • dgsdfgey435y5styhhaeth メインのプロセス
  • dgsdfgey435y5styhhaethppp ウォッチドックのコンポーネント

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • auth → 送信者の追加
  • jsbypass → クッキーの取得および消去
  • http → HTTPフラッド攻撃を実行
  • condis → 高速で接続および切断フラッド攻撃を実行
  • tcp → TCP Synフラッド攻撃を実行
  • udp → UDPフラッド攻撃を実行
  • stopdos → すべてのDDoS攻撃を停止
  • dlexec → ファイルのダウンロードおよび実行
  • update1 → 自身の更新
  • uninstall → 自動実行のレジストリおよび自身のコピーを除去
  • exit → 自身の終了

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • LolCache940 = "%Application Data%\LolClient\Local Store\cache940.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\StartupApproved\Run
    • LolCache940 = "02 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00 00"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Application Data%\LolClient\Local Store\

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{random}.exe

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_IRCBOT.ER」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_IRCBOT.ER」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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