解析者: Patrick Angelo Roderno   

 別名:

Trojan-Dropper.Win32.Agent.bjtbmj (KASPERSKY); Trojan.GenericKD.5793454 (BITDEFENDER); Trojan.Gen.2 (NORTON)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 498,176 bytes
メモリ常駐 なし
発見日 2017年8月23日
ペイロード ファイルの作成, URLまたはIPアドレスに接続, システム情報の収集, ファイルの実行

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %AppDataLocal%\Microsoft\CLR_v7.0_326\18622269_1319089991459758_8391949054533842002_n.jpg - used as a decoy file

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %AppDataLocal%\Microsoft\CLR_v7.0_326\CrashDump
  • %AppDataLocal%\Microsoft\CLR_v7.0_326
  • %AppDataLocal%\Microsoft\Vshclead

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}date.{BLOCKED}pdates.com:46769/Gvty@/newIns3rt.php
  • http://{BLOCKED}tes.{BLOCKED}soft.com:46769/Gvty@/newIns3rt.php
  • http://{BLOCKED}server.{BLOCKED}pdates.eu:46769/Gvty@/newIns3rt.php

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %AppDataLocal%\Microsoft\CLR_v7.0_326\c08e
  • %AppDataLocal%\Microsoft\CLR_v7.0_326\CrashDump\Microsoft.Win32.TaskScheduler.dll
  • %AppDataLocal%\Microsoft\CLR_v7.0_326\CrashDump\Windows Wireless 802.11.exe - Backdoor payload and detected as BKDR_GRAVITYRAT.B

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。このファイルは、収集した情報を保存するために利用されます。

  • %AppDataLocal%\Microsoft\Vshclead\Conv - indicates that file scanning is complete
  • %AppDataLocal%\Microsoft\Vshclead\XcatPiles - contains names of all files with specific extensions found in the infected system
  • %AppDataLocal%\Microsoft\Vshclead\SyncFlag - number of uploaded files

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}tes.{BLOCKED}soft.com:46769/Gvty@/payloads/

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %AppDataLocal%\Microsoft\CLR_v7.0_326\CrashDump\{Payload Name}

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • MAC Address
  • Computer Name
  • Username
  • IP Address
  • Current Date
  • Processor ID
  • Processor Name
  • Manufacturer of Processor
  • Maximum Clock Speed of Processor
  • Files with the following extensions in all fixed drives:
    • .docx
    • .doc
    • .ppt
    • .pptx
    • .xlsx
    • .xls
    • .pdf

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://{BLOCKED}date.{BLOCKED}pdates.com:46769//Gvty@/ip.php

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.222.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年4月30日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.223.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年5月1日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「BKDR_GRAVITYRAT.B」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\Tasks\Windows Wireless 802.11
  • %System%\Tasks\{Payload Name}

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %AppDataLocal%\Microsoft\CLR_v7.0_326
  • %AppDataLocal%\Microsoft\Vshclead

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_GRAVITYRAT.B」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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