解析者: jont   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、Windows のファイアウォールを回避します。これにより、感染コンピュータにインストールされているファイアウォールから検出されることなく、自身の不正活動を実行することが可能になります。

マルウェアは、作成したファイルを実行します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PE
メモリ常駐 なし
発見日 2010年2月5日

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\wininet.exe - copy of itself
  • %System%\svshost.dll - detected as TROJ_GIBON.X
  • %System%\winint.exe - detected as TROJ_GIBON.D

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{D7FFD784-5276-42D1-887B-00267870A4C7}\
InProcServer32
(Default) = "%System%\svshost.dll"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\ShellServiceObjectDelayLoad
SysRun = "{D7FFD784-5276-42D1-887B-00267870A4C7}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Control\MPRServices\winsys
DLLName = "%System%\svshost.dll"

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Control\MPRServices\winsys
EntryPoint = "w"

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Control\MPRServices\winsys
StackSize = 0

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、Windows のファイアウォールを無効にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%System%\wininet.exe = "%System%\wininet.exe:*:Enabled:Windows XP Update"

作成活動

マルウェアは、作成したファイルを実行します。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.665.00
VSAPI パターンリリース日: 2010年12月1日
VSAPI パターンリリース日: 12/1/2010 12:00:00 AM

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「BKDR_GIBON.SMA」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

    • TROJ_GIBON.X
    • TROJ_GIBON.D

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\ShellServiceObjectDelayLoad
    • SysRun = {D7FFD784-5276-42D1-887B-00267870A4C7}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\wininet.exe = %System%\wininet.exe:*:Enabled:Windows XP Update

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKLM\System\CurrentControlSet\Control\MPRServices\
    • winsys
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{D7FFD784-5276-42D1-887B-00267870A4C7}
    • InProcServer32

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_GIBON.SMA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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