解析者: Kathleen Notario   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 665,600 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年10月3日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\~TX{number}.TMP - also detected as BKDR_DARKMOON.SM1

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Current%\{malware filename}.pdf

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • *^%fahk)F

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{6B808548-D083-A635-C7BB-B37E45A98DE7}
StubPath = "C:\Windows\system32:ctfmonn.exe"

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Local AppWizard-Generated Applications\
\Settings

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{6B808548-D083-A635-C7BB-B37E45A98DE7}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Local AppWizard-Generated Applications\
\Recent File List

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}dns.{BLOCKED}ns-blog.com
  • 1j.{BLOCKED}w1.biz

その他

マルウェアは、以下のレジストリ値にアクセスし、侵入したコンピュータの既定Webブラウザを問い合わせます。

HKEY_CLASSES_ROOT\http\shell\open\command

そしてマルウェアは、バックドア活動を行うために自身のコードを組み込んだWebブラウザのプロセス(例:iexplore.exe)を非表示で起動します。

マルウェアは、以下の機能を備えています。

  • スクリーンショットやWebカメラ画像・動画、マイクを利用した音声の取得
  • ファイルの削除、検索、アップロード
  • リモートコードをダウンロードし、正規のプロセスに組み込む
  • キー入力操作情報の記録やウィンドウの表示
  • プロセスおよびサービスの操作
  • レジストリ値の変更および検索
  • シェルコマンドの実行
  • コンピュータに関する情報の送信(IPアドレス、コンピュータ名、ユーザ名、オペレーティングシステム(OS)の種類)
  • 自身の更新/アンインストール
  • アクティブウィンドウおよびポートを確認し終了する

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

マルウェアが作成する以下のファイルは、このマルウェアとして検出されます。

  • %User Temp%\~TX<数値>.TMP

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.470.12
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年10月3日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.471.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年10月4日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_DARKMOON.SM1」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Local AppWizard-Generated Applications
    • Settings
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Local AppWizard-Generated Applications
    • Recent File List
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components
    • {6B808548-D083-A635-C7BB-B37E45A98DE7}

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Current%\{malware filename}.pdf

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_DARKMOON.SM1」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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