Backdoor.Win64.MUDDYROT.THGAFBD
Trojan:Win64/Malgent!MSR (MICROSOFT)
Windows
マルウェアタイプ:
バックドア型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。
マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。
- c:\programdata\packagemanager\packagemanager.exe
バックドア活動
マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- 0x1 → Upload file (filename: "exit")
- 0x2 → Download file (filename: "exit")
- 0x3 → Reverse shell
- 0x4 → Update socket optval
- 0x5 → Kill process
- 0x8 → Delete Task
- 0x9 → Check if task exists
- 0xA → Create scheduled task
- 0x60 → Update sleep interval
- 0x61 → Change socket optval
- 0x62 → PingBack C2 with same message
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。
- {BLOCKED}.{BLOCKED}.{BLOCKED}.14:443 → after connecting, sleeps for 2 minutes before reconnecting. Repeats indefinitely.
ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。
情報漏えい
マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。
- Computer Name
- Username
その他
マルウェアは、以下を実行します。
- It uses the following fingerprint when connecting to the IP address:
- {Computer Name}/{Username}
以下のスケジュールされたタスクを追加します:
- Location: {Root Directory}
Name: PackageManager
Trigger: Daily at {Scheduled Task Create Time} → After triggered, repeat every 00:43:00 for a duration of 1 day.
Action: Start a program → c:\programdata\packagemanager\packagemanager.exe
<補足>
バックドア活動
マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- 0x1 → ファイルのアップロード(ファイル名:"exit")
- 0x2 → ファイルのダウンロード(ファイル名:"exit")
- 0x3 → リバースシェル
- 0x4 → ソケットのoptvalの更新
- 0x5 → プロセスの強制終了
- 0x8 → タスクの削除
- 0x9 → タスクの存在の確認
- 0xA → スケジュールされたタスクの作成
- 0x60 → スリープ間隔の更新
- 0x61 → ソケットのoptvalの変更
- 0x62 → 同じメッセージを用いたC&CサーバへのPingBack
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。
- {BLOCKED}.{BLOCKED}.{BLOCKED}.14:443 → 接続後、再接続する前に2分間スリープします。(無期限に繰り返す)
ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。
情報漏えい
マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。
- コンピュータ名
- ユーザ名
その他
マルウェアは、以下を実行します。
- IPアドレスへの接続時に、以下のフィンガープリントを使用します。
- {コンピュータ名}/{ユーザ名}
以下のスケジュールされたタスクを追加します:
- 場所: {ルートディレクトリ}
名前: PackageManager
トリガ: {スケジュールされたタスクの作成時間}に毎日 → トリガ後、1日間隔で00:43:00毎に繰り返す
アクション: プログラムの起動 → c:\programdata\packagemanager\packagemanager.exe
対応方法
手順 1
トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。
- Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF082
手順 2
Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 3
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 4
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 5
セーフモード時のスケジュールタスクの削除方法
- セーフモードのまま、以下の{タスク名}-{実行するタスク}のリストを使用し、以下のステップで確認する必要があります。
- {Task Name} → {Root Location}\PackageManager
- {Task to be run} → c:\programdata\packagemanager\packagemanager.exe
- Windows 7 および Server 2008 (R2) をご使用の場合は、[スタート] > [コンピューター] をクリックします。
- Windows 8、8.1、10、Server 2012をご使用の場合は、画面左下で右クリックし、「ファイルエクスプローラ」をクリックします。
- PCの検索欄に、次のように入力します。
- System%\Tasks\{タスク名}
- ファイルを選択し、SHIFT+DELETEキーを押して削除します。
- レジストリエディタを開き、以下を実行してください。
- Windows 7およびServer 2008(R2)をご使用の場合は、[スタート]ボタンをクリックし、[検索]入力フィールドに「regedit」と入力し、Enterキーを押します。
- Windows 8、8.1、10、およびServer 2012(R2)をご使用の場合は、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックして、テキストボックスに「regedit」と入力します。
- レジストリエディタウィンドウの左パネルで、以下をダブルクリックします。
- HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tree>{タスク名}
- 作成されたエントリを探し、レジストリ値のデータをメモする。
- ID={タスクデータ}
- データを記録した後、レジストリキーを削除します。
- HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tree>{タスク名}
- レジストリエディタウィンドウの左パネルで、以下をダブルクリックします。
- HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tasks
- 左側のパネルで、手順6で配置したTask Dataと同じ名前のレジストリキーを探して削除します。
- ={タスクデータ}
- レジストリエディタを閉じます。
手順 6
以下のファイルを検索し削除します。
- c:\programdata\packagemanager\packagemanager.exe
手順 7
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Backdoor.Win64.MUDDYROT.THGAFBD」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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