WORM_SMALL.ECD
Downloader (Symantec); Backdoor:Win32/Hupigon.EX (Microsoft); PAK:PE_Patch (Kaspersky); Generic BackDoor!dlk (Mcafee); W32/BackDoor.DLK!tr (Fortinet)
Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003
マルウェアタイプ:
ワーム
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
ワームは、ランダムなIPアドレスに接続し、脆弱性「MS08-067:Server サービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される (958644)」を利用する機能を備えています。また、ワームは、特定のユーザ名とパスワードを用いてポート1433に接続し、「MS08-028:Microsoft Jet Database Engine の脆弱性により、リモートでコードが実行される (950749)」を利用する機能も備えています。
上述の脆弱性が利用できると、ワームは、シェルコードを呼び出し、特定のFTPサーバからファイルをダウンロードして実行します。
ワームは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。
詳細
侵入方法
ワームは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。
ワームは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。
ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。
インストール
ワームは、以下のファイルを作成します。
- %System Root%\Tcpz-x86.sys
(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)
ダウンロード活動
ワームは、ランダムなIPアドレスに接続し、脆弱性「MS08-067:Server サービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される (958644)」を利用する機能を備えています。また、ワームは、以下のユーザ名とパスワードを用いてポート1433に接続し、「MS08-028:Microsoft Jet Database Engine の脆弱性により、リモートでコードが実行される (950749)」を利用する機能も備えています。
- sa
- ic
- zxm1987
- as
- sql
- 123456
- hjs
- pos
- anypass
- sasa
- kingdee
- 8888
セキュリティ対策の面からも以下の説明を参照し、脆弱性を修正してください。
- MS08-028(英語情報のみ)
- MS08-028:Microsoft Jet Database Engine の脆弱性により、リモートでコードが実行される (950749)
- MS08-067
- MS08-067:Server サービスの脆弱性により、リモートでコードが実行される (958644)
上述の脆弱性が利用できると、ワームは、シェルコードを呼び出し、以下のFTPサーバからファイルをダウンロードして実行します。
- to.{BLOCKED}a.com
このワームがダウンロードするファイルは、情報公開日現在、以下として検出されます。
- BKDR_VENIK.AE
- BKDR_RBOT.SMB
この結果、感染コンピュータ上でこれらのマルウェアの不正活動が展開されることとなります。
その他
ワームは、以下のレジストリキーおよびレジストリ値を追加し、自身のコンポーネントをサービスとして登録します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpz-x86
ImagePath = "%System Root%\Tcpz-x86.sys"
ワームは、以下のURLにアクセスします。
- http://net.{BLOCKED}a.com/it.asp?intTimes={number}
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 3
「WORM_SMALL.ECD」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 4
セーフモードでの再起動後、以下のレジストリキーを削除してください。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Tcpz-x86
手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
- %System Root%\Tcpz-x86.sys
手順 6
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_SMALL.ECD」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 7
以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。
日本語情報はこちら
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