解析者: Christopher Daniel So   

 別名:

TrojanDownloader:VBS/Wimmie.A (Microsoft), Backdoor.Trojan (Symantec), Trojan.VBS.Small.bq (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、実行されると、Windowsのシステム管理用インターフェイス「Windows Management Instrumentation(WMI)」を利用し、不正なJScriptを書き込みます。このスクリプトは、リモートサイトにアクセスし、他の不正なファイルのダウンロードおよび任意のコードを実行します。WMIスクリプトを作成することは、ユーザから不正なスクリプトを隠匿するために有効です。マルウェアは、自身の活動が完了すると、自身および自身を作成したマルウェアを削除します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、他のファイルを作成する機能を備えていません。

マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ VBS
発見日 2012年1月16日

侵入方法

マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

  • TROJ_WIMMIE.C

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

作成活動

マルウェアは、他のファイルを作成する機能を備えていません。

ダウンロード活動

マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

情報漏えい

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

その他

マルウェアは、実行されると、Windowsのシステム管理用インターフェイス「Windows Management Instrumentation(WMI)」を利用し、不正なJScriptを書き込みます。このスクリプトは、リモートサイトにアクセスし、他の不正なファイルのダウンロードおよび任意のコードを実行します。WMIスクリプトを作成することは、ユーザから不正なスクリプトを隠匿するために有効です。マルウェアは、自身の活動が完了すると、自身および自身を作成したマルウェアを削除します。

マルウェアは、不正な「__EventConsumer」を以下のように保存します。

  • Microsoft WMI Comsumer Security Event_consumer

マルウェアは、作成した「__EventConsumer」を「permanent event consumer(永続的イベントコンシューマ)」として登録するため、以下の「__EventFilter」を作成します。また、マルウェアは、作成した不正なスクリプトを自動実行する機能があります。

  • Microsoft WMI Comsumer Security Event_filter

イベントを30秒ごとに発生させる「__IntervalTimerInstruction」を以下の名称で作成します。こうして、不正なスクリプトが30秒ごとに実行されます。

  • Microsoft WMI Comsumer Security Event_WMITimer

上記で作成した「__EventConsumer」と「__EventFilter」を関連付けるために「__FiltertoConsumerBinding」を作成し、実行します。

不正なスクリプトが実行されると、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザにコンピュータへの感染の通知を行います。

  • http://<省略>whales.shop.co/count/count.php?m=c&n=<コンピュータ名><MACアドレス>_<マルウェアの特定のパラメータ>@

そして、マルウェアは、リモートユーザから以下のコマンドのいずれかを受信します。

  • ファイルのダウンロード
  • サーバへファイルのアップロード
  • 感染コンピュータのIPアドレスの収集
  • "cmd.exe" 経由で任意のコマンドの実行

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

WMIについての詳しい情報は、以下のMicrosoftのページをご参照ください。

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.852.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年3月20日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.853.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年3月21日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「VBS_WIMMIE.SMC」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

手順 3

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「VBS_WIMMIE.SMC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

不正なスクリプトの削除

WMIコマンドラインツールを用いてマルウェアが作成した不正なスクリプトを削除します:

  1. WMIコマンドラインを開きます。まず、[スタート]をクリックし、[ファイル名を指定して実行] をクリックします。「WMIC」と入力し、Enterキーを押します。

    以下をコマンドラインツールに入力し、不正なイベント「Consumer」を削除します:
    a. /namespace:\\root\subscription PATH __EventConsumer delete

  2. 以下を削除するように指示された場合、[Y]と入力し、Enterキーを押します。他の値が表示された場合、[N]と入力し、Enterキーを押します:

    \\<コンピュータ名>\\ROOT\subscription:ActiveScriptEventConsumer.Name="Microsoft WMI Comsumer Security Event_consumer"

    コマンドラインツールに以下を入力し、イベント「Filter」を削除します:
    a. /namespace:\\root\subscription PATH __EventFilter delete

  3. 以下を削除するように指示された場合、[Y]と入力し、Enterキーを押します。他の値が表示された場合、[N]と入力し、Enterキーを押します:

    \\<コンピュータ名>\\ROOT\subscription:__EventFilter.Name="Microsoft WMI Comsumer Security Event_filter"

    コマンドラインツールに以下を入力し、イベント「TimerInstruction」を削除します:
    a. /namespace:\\root\subscription PATH __TimerInstruction delete

  4. 以下を削除するように指示された場合、[Y]と入力し、Enterキーを押します。他の値が表示された場合、[N]と入力し、Enterキーを押します:

    \\<コンピュータ名>\\ROOT\subscription:__TimerInstruction.TimerId="Microsoft WMI Comsumer Security Event_WMITimer"

    コマンドラインツールに以下を入力し、「__FiltertoConsumerBinding」を削除します:
    a. /namespace:\\root\subscription PATH __FilterToConsumerBinding delete

  5. 以下を削除するように指示された場合、[Y]と入力し、Enterキーを押します。他の値が表示された場合、[N]と入力し、Enterキーを押します:

    \\<コンピュータ名>\\ROOT\subscription:__FilterToConsumerBinding.Consumer="\\\\.\\root\\subscription:ActiveScriptEventConsumer.Name="Microsoft WMI Comsumer Security Event_consumer\"",Filter="\\\\.\\root\\subscription:__EventFilter.Name="Microsoft WMI Comsumer Security Event_filter\""

  6. 「quit」または「close」と入力し、コマンドラインツールを閉じます。


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