解析者: Roland Dela Paz   
 別名:

Sophos: W32/CpLink-I; Kaspersky: Trojan-Spy.Win32.Webmoner.atv

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 すべての物理ドライブ内に自身のコピーを作成, リムーバブルドライブを介した感染活動, 共有ドライブを介した感染活動

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるようレジストリ値を追加します。

  詳細

ファイルサイズ 26,112 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年12月2日

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、ネットワーク共有フォルダを経由してコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Internet Explorer.lnk - autostart component detected as EXPL_CPLNK.SM
  • %Common Startup%\Microsoft Update.lnk - autostart component detected as EXPL_CPLNK.SM
  • %Favorites%\Microsoft Update.lnk - autostart component detected as EXPL_CPLNK.SM

(註：%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。. %Common Startup%フォルダは、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\All Users\スタート メニュー\プログラム\スタートアップ" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\All Users\プログラム\スタートアップ"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\スタート メニュー\プログラム\スタートアップ" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Recycler = "%System Root%\RECYCLER.lnk"

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • mso.sys

ワームは、感染活動の一部として、すべての共有フォルダに "MSO.SYS" として自身のコピーを作成します。そして、ワームは、"RECYCLER.LNK" ファイルを作成して、ユーザが感染したコンピュータのドライブにアクセスした時に、自身のコピーが自動実行されるようにします。

さらに、ワームは、リムーバブルドライブおよび共有フォルダに以下のショートカットファイルを作成します。これらのショートカットはすべて、「EXPL_CPLNK.SM」として検出されます。

  • Documents and Settings.lnk
  • Program Files.lnk
  • System Volume Information.lnk
  • WINDOWS.lnk

上記のショートカットファイルは、リムーバブルドライブおよび共有フォルダ内に作成されたワームのコピーを自動実行可能にするために使用されます。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.670.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2010年12月2日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.671.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年12月2日

手順 1

Windows ME および XPユーザは、パソコンから不正プログラムもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsの検索機能（[スタート] → [検索] → [ファイルとフォルダすべて] を選択）などを使用して、この「WORM_WEBMONER.JC」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

このワームのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_WEBMONER.JC」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Recycler = "%System Root%\RECYCLER.lnk"

手順 6

WORM_WEBMONER.JC として検出されたファイルを検索し削除します。

註：このファイルは、隠しファイルとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

不正なコンポーネントファイルの手動削除：

• Windows 2000 および Windows XP、Windows Server 2003の場合：

  1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    註：Windowsのバージョンによって異なります。
  2. [ファイル名のすべてまたは一部]に、上記で検出されたファイル名を入力してください。
  3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
  4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
  5. 残りのファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの削除の手順2.）から4.）を繰り返してください。

• Windows Vista および Windows 7の場合：

  1. [スタート]-[コンピュータ]をクリックします。
  2. [コンピュータの検索]に、上記で検出されたファイル名を入力してください。
  3. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
  4. 残りのファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの削除の手順2.）から4.）を繰り返してください。

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_WEBMONER.JC」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。ただし、念のため、隔離されたファイルを削除してください。詳しくは、こちらをご確認下さい。


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