解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動, インスタントメッセンジャ(IM)を介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、すべての実行中プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

ワームは、感染コンピュータに接続しているすべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

ワームは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

  詳細

ファイルサイズ 153,728 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年4月24日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, 情報収集

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{random characters}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

ワームは、すべての実行中プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{malware file name} = "{malware path and file name}"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {drive letter}:\RECYCLER

ワームは、感染コンピュータに接続しているすべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {drive letter}:\RECYCLER\{random characters}.exe

ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
;{garbage characters}
shellexecute=RECYCLER\{malware file name}.exe
;{garbage characters}
icon=shell32.dll,7
;{garbage characters}
shell\open\command=RECYCLER\{malware file name}.exe
;{garbage characters}
action=Open folder to view files
;{garbage characters}
shell\explore\command=RECYCLER\{malware file name}.exe
;{garbage characters}
useautoplay=1

ワームは、以下のインスタントメッセンジャ(IM)を用いて、メッセージを送信します。このメッセージにはリンクが含まれており、リンク先のリモートサイトには、自身のコピーが組み込まれています。

  • MSN Messenger
  • Pidgin
  • Xchat
  • MIRC
  • Skype

バックドア活動

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Update itself
  • Download other files
  • Perfrom Slowloris, UDP, and SYN flooding
  • Send MSN Messenger messages
  • Insert iframe tags into HTML files
  • Visit a Web page
  • Create processes
  • Block DNS
  • Redirect domains
  • Steal login credentials
  • Log in to FTP sites

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • sexoduro.ru
  • chechenos.ru
  • cacherito.msk.ru

ルートキット機能

ワームは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.936.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年4月24日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.937.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年4月24日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_DORKBOT.BO」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {malware file name} = "{malware path and file name}"

手順 5

「WORM_DORKBOT.BO」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[AutoRun]
;{garbage characters}
shellexecute=RECYCLER\{malware file name}.exe
;{garbage characters}
icon=shell32.dll,7
;{garbage characters}
shell\open\command=RECYCLER\{malware file name}.exe
;{garbage characters}
action=Open folder to view files
;{garbage characters}
shell\explore\command=RECYCLER\{malware file name}.exe
;{garbage characters}
useautoplay=1

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {drive letter}:\{folder name}.lnk

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {drive letter}:\RECYCLER

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_DORKBOT.BO」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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