解析者: Patrick Noel Collado   

 別名:

JS/TrojanDropper.Agent.NYR trojan (NOD32), JS:Trojan.Cryxos.27 (Bitdefender)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 物理ドライブまたはリムーバブルドライブ経由による侵入, インターネットからのダウンロード

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、感染コンピュータに接続しているすべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

ワームは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

  詳細

タイプ WSF
メモリ常駐 はい
発見日 2020年2月6日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動, 情報収集

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\{Malware Name}.wsf

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\ebgeaegdbdecaedfebace.reg

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

ワームは、以下のプロセスを追加します。

  • regedit.exe %User Temp%\ebgeaegdbdecaedfebace.reg

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Malware Name} = wscript.exe //B "%Application Data%\{Malware Name}.wsf"

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{Malware Name} = wscript.exe //B "%Application Data%\{Malware Name}.wsf"

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{Malware Name}
(Default) = {true or false} - {Date of Infection}

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{Malware Name}

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
EnableLUA = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
ConsentPromptBehaviorAdmin = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「3」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows Defender
DisableAntiSpyware = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

感染活動

ワームは、感染コンピュータに接続しているすべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

マルウェアは、感染コンピュータ上にフォルダやファイルに偽装したショートカットファイル(拡張子「LNK」)を作成して自身のコピーへ誘導します。

バックドア活動

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • disconnect - Terminate malware process
  • reboot - Reboot the machine
  • shutdown - Shutdown the machine
  • execute - Execute command sent by C&C
  • install-sdk - Install tool used for stealing passwords from web browsers
  • get-pass - Steal passwords from a specific web browser
  • get-pass-offline - Steal passwords from pre-determined web browsers
  • update - Update the malware script
  • uninstall - Uninstall the malware from the machine
  • up-n-exec - Download and execute a file from a pre-determined URL
  • bring-log - Upload WSH logs
  • down-n-exec - Download and execute a file from the given URL
  • filemanager - Download and execute fm-plugin.exe
  • rdp - Download and execute rd-plugin.exe used for keylogging
  • rev-proxy - Drop and execute rprox.exe used for reverse proxy
  • exit-proxy - Terminate rprox.exe
  • exit-hrdp - Terminate hrdp.exe
  • keylogger - Drop and execute kl-plugin.exe used for keylogging
  • offline-keylogger - Drop and execute kl-plugin.exe used for keylogging
  • browse-logs - Upload list of logs
  • cmd-shell - Execute sent shell command
  • get-processes - Sends list of running processes
  • disable-uac - Disable security
  • check-eligible - Check if a file exists
  • rev-rdp - Download and execute rdp
  • force-eligible - Check if a file exists then execute it
  • elevate - Elevate malware administrative rights
  • if-elevate - Check if malware has administrative rights
  • kill-process - Terminate a specific process
  • sleep - The malware sleeps for a given amount of time
  • update - Update the malware script

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • danielmasonyachtsale.{BLOCKED}s.org

情報漏えい

ワームは、以下の情報を収集します。

  • Computer Name
  • User Name
  • Operating System
  • AV Products
  • Machine's Country
  • Disk Volume Serial Number
  • User Credentials

ワームは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.704.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年2月24日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.705.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年2月25日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「Worm.WSF.DUNIHI.PAT」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{Malware Name}
    • (Default) = {true or false} - {Date of infection}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\Currentversion\Run
    • {Malware Name} = wscript.exe //B %Application Data%\{Malware Name}.wsf
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\Currentversion\Run
    • {Malware Name} = wscript.exe //B %Application Data%\{Malware Name}.wsf

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • From: EnableLUA = 0
      To: EnableLUA = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • From: ConsentPromptBehaviorAdmin = 0
      To: ConsentPromptBehaviorAdmin = 3
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows Defender
    • From: DisableAntiSpyware = 1
      To: DisableAntiSpyware = 0

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\ebgeaegdbdecaedfebace.reg
  • %Application Data%\{Malware Name}.wsf
  • %User Startup%\{Malware Name}.wsf
  • {Removable Drive}\{Malware Name}.wsf

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Worm.WSF.DUNIHI.PAT」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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