解析者: Arvin Roi Macaraeg   

 別名:

Worm:Win32/Macoute.A(MICROSOFT); Win32/Agent.NML worm(NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 440,832 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2019年8月20日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, ファイルの作成

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\win\msn.exe

(註:%Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\iosystem.dll

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

ワームは、以下のプロセスを追加します。

  • "%Program Files%\win\msn.exe" pscp|%User Temp%\iosystem.dll|{BLOCKED}7.{BLOCKED}.185.184:/ecoute/spool/{User name}-{Computer Name}-{Volume information}

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %Program Files%\win

(註:%Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。)

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • msnAPOv52552009

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
apo5 = %Program Files%\win\msn.exe <- 32BIT OS

HKEY_LOCAL_MACHINE\WOW6432Node\SOFTWARE\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Run
apo5 = %Program Files%\win\msn.exe <-64Bit OS

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\IntelliForms\Storage2

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Removable Drive}:\{folder name}.exe

情報漏えい

ワームは、以下の情報を収集します。

  • System Information
  • User Name
  • Computer Name
  • Volume Information
  • Digital Product ID
  • Internet Explorer cache (Visited URL:)
  • Mozilla FireFox Credentials
  • Window Lives Credentials

その他

ワームは、以下を実行します。

  • ワームは、リムーバブルドライブに存在するフォルダ名を取得し、そのフォルダ名を自身のコピーのファイル名として使用してリムーバブルドライブに自身のコピーを作成します。
  • ワームは、検体の実行中に以下のパラメータが使用されたかどうかを確認し、使用されている場合、自身を終了します。
    • pscp
    • -sftp
    • -pw
    • -q
    • -batch
    • -pgp
    • -load
    • -ssh
    • -telnet
    • -rlogin
    • -raw
    • -v
    • -l
    • -L
    • -R
    • -D
    • -nc
    • -m
    • -pw
    • -P
    • -agent
    • -pagent
    • -pageant
    • -noagent
    • -nopagent
    • -nopageant
    • -x
    • -X
    • -t
    • -T
    • -N
    • -C
    • -1
    • -2
    • -i
    • -4
    • -ipv4
    • -6
    • -ipv6
  • ワームは、以下のURLに接続し、収集した情報を送信します。
    • {BLOCKED}.{BLOCKED}.185.184:8829

<補足>

インストール

ワームは、以下のプロセスを追加します。

  • "%Program Files%\win\msn.exe" pscp|%User Temp%\iosystem.dll|{BLOCKED}7.{BLOCKED}.185.184:/ecoute/spool/{ユーザ名}-{コンピュータ名}-{ボリューム情報}

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {リムーバブルドライブ}:\{フォルダ名}.exe

情報漏えい

ワームは、以下の情報を収集します。

  • システム情報
  • ユーザ名
  • コンピュータ名
  • ボリューム情報
  • デジタル製品ID
  • Internet Explorerのキャッシュ (訪問したURL:)
  • Mozilla FireFoxの認証情報
  • Window Livesの認証情報

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.312.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年8月21日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.313.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年8月22日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「Worm.Win32.MACOUTE.JKA」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\IntelliForms\Storage2
    • (null)
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • apo5 = %Program Files%\win\msn.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\WOW6432Node\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • apo5 = %Program Files%\win\msn.exe

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\iosystem.dll

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Program Files%\win

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Worm.Win32.MACOUTE.JKA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください