解析者: Karl Dominguez   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

リムーバブルドライブを介して感染活動を行います。

マルウェアは、他の不正プログラムに関連するファイルを削除します。

マルウェアは、疑わしいファイルを削除したり、マルウェアが一般的に変更するレジストリ値を復元したりといった、セキュリティ対策ソフトのスクリプトとして機能するよう作成されています。

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 32,896 bytes
タイプ VBS
メモリ常駐 はい
発見日 2011年2月2日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\FAantivirus.vbs

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\dxdlls

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Window Title = Fusion|Ace Enterprises

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = explorer.exe

(註:変更前の上記レジストリ値は、「explorer.exe」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Userinit = %System%\userinit.exe, %System%\wscript.exe %System%\FAantivirus.vbs

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\userinit.exe,」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\Hidden\
SHOWALL
CheckedValue = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion
CurrentBuild = 1.511.1 () (Obsolete data - do not use)

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{Operating System Dependent}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion
ProductId = 55274-640-1011873-23573

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{Operating System Dependent}」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoFolderOptions = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableTaskMgr = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegistryTools = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Start Page = http://www.socio.fusionace.com

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{user-defined}」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\
Microsoft\Windows\System
DisableCMD = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {drive letter}:\FAantivirus.vbs

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
open=wscript.exe FAantivirus.vbs
icon=%systemroot%\System32\SHELL32.dll,8
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\Command=wscript.exe FAantivirus.vbs
shell\Auto=AutoPlay
shell\Auto\Command=wscript.exe FAantivirus.vbs
shell\Explore\Command=wscript.exe FAantivirus.vbs
shell\Find=Search...
shell\Find\Command=wscript.exe FAantivirus.vbs
shell\Format...=Format...
shell\Format...\Command=wscript.exe FAantivirus.vbs

その他

マルウェアは、他の不正プログラムに関連する以下とされるファイルを削除します。

  • %Windows%\8bu.exe
  • %Windows%\autorun.inf
  • %Windows%\blastclnnn.exe
  • %Windows%\boot.vbs
  • %Windows%\dxdlg.exe
  • %Windows%\hb1.com
  • %Windows%\kinza.exe
  • %Windows%\New Folder.exe
  • %Windows%\New_Folder.exe
  • %Windows%\sccvhsot.exe
  • %Windows%\scvvhsot.exe
  • %Windows%\sevhost.com
  • %Windows%\sevhost.exe
  • %Windows%\ssvchost.exe
  • %Windows%\True Love.exe
  • %Windows%\True_Love.doc.exe
  • %Windows%\True_Love.exe
  • %Windows%\true_love.exe
  • %Windows%\wprop.exe
  • %System%\8bu.exe
  • %System%\autorun.inf
  • %System%\blastclnnn.exe
  • %System%\boot.vbs
  • %System%\dxdlg.exe
  • %System%\hb1.com
  • %System%\kinza.exe
  • %System%\New Folder.exe
  • %System%\New_Folder.exe
  • %System%\sccvhsot.exe
  • %System%\scvvhsot.exe
  • %System%\sevhost.com
  • %System%\sevhost.exe
  • %System%\ssvchost.exe
  • %System%\True Love.exe
  • %System%\True_Love.doc.exe
  • %System%\True_Love.exe
  • %System%\true_love.exe
  • %System%\wprop.exe
  • %System%\killvbs.vbs
  • %System%\VirusRemoval.vbs
  • %System%\CleanVirus.vbs
  • %System%\Boot.vbs
  • %Program Files%\Bonjour\mdnsNSP.dll
  • %Program Files%\Bonjour\mdnsResponder.exe
  • {drive letter}:\*.inf
  • {drive letter}:\*.INF
  • {drive letter}:\ravmon.exe
  • {drive letter}:\autorun.inf
  • {drive letter}:\sxs.exe
  • {drive letter}:\kinza.exe
  • {drive letter}:\SCVVHSOT.exe
  • {drive letter}:\New Folder.exe
  • {drive letter}:\Autorun.inf
  • {drive letter}:\isetup.exe
  • {drive letter}:\explorer.exe
  • {drive letter}:\smss.exe
  • {drive letter}:\winfile.exe
  • {drive letter}:\run.wsh

マルウェアは、疑わしいファイルを削除したり、マルウェアが一般的に変更するレジストリ値を復元したりといった、セキュリティ対策ソフトのスクリプトとして機能するよう作成されています。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.808.07
VSAPI パターンリリース日: 2011年2月2日
VSAPI パターンリリース日: 2/2/2011 12:00:00 AM

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

メモリ上で実行されているプロセスを終了します。

[ 詳細 ]

註:検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。  wscript.exe

手順 3

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\
    • From: WinlogonUserinit = %System%\userinit.exe, %System%\wscript.exe %System%\FAantivirus.vbs
    • To: WinlogonUserinit = %System%\userinit.exe,
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
    • From: CurrentBuild = 1.511.1 () (Obsolete data - do not use)
    • To:CurrentBuild = {Operating System Dependent}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
    • From: ProductId = 55274-640-1011873-23573
    • To: ProductId = {Operating System Dependent}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From:Start Page = http://www.{BLOCKED}o.fusionace.com
    • To:Start Page = {user-defined}

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • Window Title = Fusion|Ace Enterprises

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  %Application Data%\dxdlls

手順 6

「VBS_AUTORUN.BAW」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[autorun]
open=wscript.exe FAantivirus.vbs
icon=%systemroot%\System32\SHELL32.dll,8
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\Command=wscript.exe FAantivirus.vbs
shell\Auto=AutoPlay
shell\Auto\Command=wscript.exe FAantivirus.vbs
shell\Explore\Command=wscript.exe FAantivirus.vbs
shell\Find=Search...
shell\Find\Command=wscript.exe FAantivirus.vbs
shell\Format...=Format...
shell\Format...\Command=wscript.exe FAantivirus.vbs

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「VBS_AUTORUN.BAW」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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