解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 別名:

TrojanSpy:Win32/Nivdort.Y(Microsoft), a variant of Win32/Bayrob.M(NOD32), Trojan.Bayron!gen4(Symantec)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにスパイウェアのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

  詳細

ファイルサイズ 855,552 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, HOSTSファイルの改変

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\{random filename 1}.exe
  • %System%\{random filename 2}.exe
  • %User Temp%\{random filename 3}.exe

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

自動実行方法

スパイウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Protocol Peer Hardware Audio Connection
ImagePath = "%System%\{random filename 1}.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Protocol Peer Hardware Audio Connection
DisplayName = "Protocol Peer Hardware Audio Connection"

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
List IP Authentication Enumerator Spooler = "%System%\{random filename 1}.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusDisableNotify = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallDisableNotify = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusOverride = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallOverride = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

プロセスの終了

スパイウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • jhprotominer.exe
  • jhprotominer64.exe
  • jhminer32.exe
  • jhgeneric_256.exe
  • jhcore2_256.exe
  • jhcorei7_256.exe
  • jhavx_256.exe
  • jhbarcelona_256.exe
  • jhbulldozerv1_256.exe
  • jhbobcatv2_256.exe
  • jhcore2_512.exe
  • jhcorei7_512.exe
  • jhavx_512.exe
  • jhavx2_512.exe
  • jhbarcelona_512.exe
  • jhbulldozerv1_512.exe

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下の不正Webサイトにアクセスします。

  • http://{hostname}/forum/search.php?method=validate&mode=my&email={BLOCKED}u.{BLOCKED}ntinescu@{BLOCKED}software.ro&lici=&ver={value}
  • http://{hostname}.{extension}/forum/search.php?method={action}&mode=sox&v={version}&sox={value}
    • where:
      • {hostname} is generated by concatenating two strings from the harcoded list.
      • {extension} can be any of the following:
        • com
        • net
  • http://{hostname}/forum/search.php?method={action}&mode=sox&v={version}&sox={value}&lport={value}&rsid={soxy ID or NOSOXYID123 if no soxy ID}&slots={value}&spm={value}&adm={0 if not admin or 1 if admin)&x64={0 if 32bit or 1 if 64bit}&mr={value}

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Temp%\{random filename 4}.exe - deleted afterwards
  • %System%\{random folder 1}\cfg - encrypted
  • %System%\{random folder 1}\etc - encrypted
  • %System%\{random folder 1}\lck - encrypted
  • %System%\{random folder 1}\rng - encrypted
  • %System%\{random folder 1}\run - encrypted
  • %System%\{random folder 1}\tst - encrypted
  • %System%\{random folder 1}\por - encrypted

(註:%Temp%フォルダは、標準設定では "C:\Windows\Temp" です。. %System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
VSAPI OPR パターンバージョン 10.881.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年6月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • List IP Authentication Enumerator Spooler = "%System%\{random filename 1}.exe"

手順 4

不明なレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • Protocol Peer Hardware Audio Connection

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • From: AntiVirusDisableNotify = "1"
      To: AntiVirusDisableNotify = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • From: FirewallDisableNotify = "1"
      To: FirewallDisableNotify = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • From: AntiVirusOverride = "1"
      To: AntiVirusOverride = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • From: FirewallOverride = "1"
      To: FirewallOverride = "0"

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\{random folder 1}\cfg
  • %System%\{random folder 1}\etc
  • %System%\{random folder 1}\lck
  • %System%\{random folder 1}\rng
  • %System%\{random folder 1}\run
  • %System%\{random folder 1}\tst
  • %System%\{random folder 1}\por

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_NIVDORT.SM」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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