解析者: Melvin Jhun Palbusa   

 別名:

PWS:MSIL/AdamantiumTheif.GA!MTB (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア/情報窃取型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 114,176 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2023年3月7日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, ファイルの作成

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\Users\ToxicEye\rat.exe

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\Users\ToxicEye\Keylogs
  • %System Root%\Users\ToxicEye\autosteal.lock
  • %Temp File%\tmp4EC0.tmp.bat

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • Schtasks.exe /create /f /sc ONLOGON /RL HIGHEST /tn "Chrome update" /tr "%System Root%\Users\ToxicEye\rat.exe"
  • cmd.exe /C %Temp File%\tmp4EC0.tmp.bat & Del %Temp File%\tmp4EC0.tmp.bat

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • ADMIN:3736989d58fe9efccf446e282e522a7a

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Desktop Screenshot
  • It gathers credentials from the following:
    • Browser(Credit Card, History Date, Bookmarks, Cookies):
      • Chrome
      • Chromium
      • Opera Stable
      • Brave-Browser
      • Amigo
      • Vivaldi
      • Orbitum
      • Atom
      • Kometa
      • Comodo Dragon
      • Torch
      • Comodo
      • Slimjet
      • 360Browser
      • Maxthon3
      • K-Melon
      • Sputnik
      • CocCoc
      • Nichrome
      • uCozMedia
      • Chromodo
      • YandexBrowser
    • Applications:
      • Filezilla
      • Telegram
      • Discord
      • Steam
  • Zip files containing all files and applications present on %Desktop%
  • Clipboard

(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。)

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • https://{BLOCKED}egram.org/bot5981399083:AAEHnXdvbepNaf6NW5inPfw0j_A5k_d0F-o/sendDocument?chat_id=5564760978

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • Google.com
  • Api.telegram.com

スパイウェアは、以下のプロセスの存在を確認します。

  • Taskmgr
  • Processhacker
  • Netstat
  • Netmon
  • Tcpview
  • Wireshark
  • Filemon
  • Regmon
  • Cain

スパイウェアは、以下を実行します。

  • Able to Elevate previlage to administrator
  • It terminates itself if any of the following are satisfied:
    • If the difference from the generated ticks are less than 10 seconds
    • If the following strings are found in the Win32_ComputerSystem manufacturer:
      • vmware
    • If the following strings are found in the Win32_ComputerSystem model:
      • VIRTUAL
      • VirtualBox
    • If the following strings are found in the video controller present on the machine:
      • Vmware
      • VBox

マルウェアは、以下の仮想環境やサンドボックスに関連したモジュールが感染コンピュータ内に存在していないかを確認します。

  • SbieDll.dll
  • SxIn.dll
  • Sf2.dll
  • snxhk.dll
  • cmdvrt32.dll

以下のスケジュールされたタスクを追加します:

  • Task Name: Chrome Update
  • Trigger: At Log on of any user
  • Action: %System Root%\ToxicEye\rat.exe

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.298.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2023年3月7日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.299.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2023年3月8日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF066

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\Users\ToxicEye\Keylogs
  • %System Root%\Users\ToxicEye\autosteal.lock
  • %System Root%\Users\ToxicEye\rat.exe
  • %Temp File%\tmp4EC0.tmp.bat

手順 5

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 6

セーフモード時のスケジュールタスクの削除方法

  1. セーフモードのまま、以下の{タスク名}-{実行するタスク}のリストを使用し、以下のステップで確認する必要があります。
    • Task Name: Chrome update
    • Task to be run: %System Root%\Users\ToxicEye\rat.exe
  2. Windows 7 および Server 2008 (R2) をご使用の場合は、[スタート] > [コンピューター] をクリックします。
    • Windows 8、8.1、10、Server 2012をご使用の場合は、画面左下で右クリックし、「ファイルエクスプローラ」をクリックします。
  3. PCの検索欄に、次のように入力します。
    • System%\Tasks\{タスク名}
  4. ファイルを選択し、SHIFT+DELETEキーを押して削除します。
  5. レジストリエディタを開き、以下を実行してください。
    • Windows 7およびServer 2008(R2)をご使用の場合は、[スタート]ボタンをクリックし、[検索]入力フィールドに「regedit」と入力し、Enterキーを押します。
    • Windows 8、8.1、10、およびServer 2012(R2)をご使用の場合は、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックして、テキストボックスに「regedit」と入力します。
  6. レジストリエディタウィンドウの左パネルで、以下をダブルクリックします。
    • HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tree>{タスク名}
  7. 作成されたエントリを探し、レジストリ値のデータをメモする。
    • ID={タスクデータ}
  8. データを記録した後、レジストリキーを削除します。
    • HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tree>{タスク名}
  9. レジストリエディタウィンドウの左パネルで、以下をダブルクリックします。
    • HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Schedule>TaskCache>Tasks
  10. 左側のパネルで、手順6で配置したTask Dataと同じ名前のレジストリキーを探して削除します。
    • ={タスクデータ}
  11. レジストリエディタを閉じます。

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.MSIL.TOXICEYE.THCOGBC」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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