Trojan.INF.HIDDENTEAR.THAOGBA
INF/Agent.J trojan (NOD32)
Windows
マルウェアタイプ:
トロイの木馬型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
トレンドマイクロは検体のデバッグにより、別のランサムウェア「BlackMatter」との類似性を確認しました。またLockBit 3.0はメインの動作を復号する際、パスパラメータを要求することも分かりました。これは、パラメータが利用できないことで解析時のリバースエンジニアリングを困難にするための処置といえます。
さらにLockBitグループが開始した報酬付きのバグバウンティプログラムは、ランサムウェアをより強力なものにするために攻撃グループを支援する結果ともなる可能性があり、企業や組織は、この新しい亜種への警戒が求められています。
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ユーザがドライブにアクセスすると、ファイルを自動的に実行します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
感染活動
上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。
[version]
Signature=$chicago$
AdvancedINF=2.5
[DefaultInstall]
CustomDestination=CustInstDestSectionAllUsers
RunPreSetupCommands=RunPreSetupCommandsSection
[RunPreSetupCommandsSection]
; Commands Here will be run Before Setup Begins to install
cmd /c start "C:\Windows\temp\{Random Characters}.exe"
taskkill /IM cmstp.exe /F
[CustInstDestSectionAllUsers]
49000,49001=AllUSer_LDIDSection, 7
[AllUSer_LDIDSection]
"HKLM", "SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\App Paths\CMMGR32.EXE", "ProfileInstallPath", "%UnexpectedError%", ""
[Strings]
ServiceName="Crimson"
ShortSvcName="Crimson"
その他
マルウェアは、ユーザがドライブにアクセスすると、以下のファイルを自動的に実行します。
- C:\Windows\temp\{Random Characters}.exe
- taskkill /IM cmstp.exe /F
対応方法
手順 1
Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
「Trojan.INF.HIDDENTEAR.THAOGBA」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。
- [version]
Signature=$chicago$
AdvancedINF=2.5
[DefaultInstall]
CustomDestination=CustInstDestSectionAllUsers
RunPreSetupCommands=RunPreSetupCommandsSection
[RunPreSetupCommandsSection]
; Commands Here will be run Before Setup Begins to install
cmd /c start "C:\Windows\temp\{Random Characters}.exe"
taskkill /IM cmstp.exe /F
[CustInstDestSectionAllUsers]
49000,49001=AllUSer_LDIDSection, 7
[AllUSer_LDIDSection]
"HKLM", "SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\App Paths\CMMGR32.EXE", "ProfileInstallPath", "%UnexpectedError%", ""
[Strings]
ServiceName="Crimson"
ShortSvcName="Crimson"
手順 3
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Trojan.INF.HIDDENTEAR.THAOGBA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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