解析者: Sabrina Lei Sioting   

 別名:

Trojan:Win32/Alureon.CO [Microsoft]; Trojan.Win32.TDSS.chhz [Kaspersky]; Trojan.Gen [Symantec]; DNSChanger.cc [McAfee]; Mal/TDSSPack-AF [Sophos]; Trojan.Win32.FakeSmoke.c [Sunbelt]; Trojan.Win32.Tdss [Ikarus]; Win32/Olmarik.YR trojan [Nod32];

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

  詳細

ファイルサイズ 72,192 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年1月13日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, プロセスの強制終了, ネットワークセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{random}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

マルウェアは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\{random}

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • spoolsv.exe
  • explorer.exe

自動実行方法

この「スケジュールされたタスク」により、以下の時間ごとにマルウェアが実行されます。

  • At User Login

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
UacDisableNotify = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLUA = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\DomainProfile\AuthorizedApplications\
List
%System%\spoolsv.exe = "%System%\spoolsv.exe:*:Enabled:spoolsv.exe"

マルウェアは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Tcpip\Parameters
NameServer = "{BLOCKED}.162.160,{BLOCKED}.166.191 "

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{user defined}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Tcpip\Parameters
DhcpNameServer = "{BLOCKED}.162.160,{BLOCKED}.166.191 "

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{user defined}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Tcpip\Parameters\
Interfaces\{CLSID}
DhcpNameServer = "{BLOCKED}.162.160,{BLOCKED}.166.191 "

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{user defined}」となります。)

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\ernel32.dll - detected as TROJ_TDSS.SMET
  • %System%\spool\prtprocs\w32x86\{random}.dll - detected as TROJ_TDSS.SMET

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトから自身のコピーの更新版をダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}lume.com/kx.php

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 6.766.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2010年1月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 6.767.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年1月14日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TROJ_ZLOB.FZO」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

     TROJ_TDSS.SMET

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\DomainProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\spoolsv.exe = "%System%\spoolsv.exe:*:Enabled:spoolsv.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • UacDisableNotify = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLUA = 0

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters
    • From: NameServer = {BLOCKED}.162.160,{BLOCKED}.166.191
      To: {user defined}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters
    • From: DhcpNameServer = {BLOCKED}.162.160,{BLOCKED}.166.191
      To: {user defined}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters\Interfaces\{CLSID}
    • From: DhcpNameServer = {BLOCKED}.162.160,{BLOCKED}.166.191
      To: {user defined}

手順 6

追加されたジョブファイルの削除:

  1. [スタート]-[すべてのプログラム]-[アクセサリ]-[システム ツール]-[タスク]をクリックします。
  2. ジョブファイルをダブルクリックします。
  3. タブ[タスク]の「実行するファイル名」欄に、<不正プログラムのパス名およびファイル名>があるかどうか確認します。
  4. 確認された場合、該当するジョブファイルを削除します。
  5. 同様に、残りのジョブファイルを確認し、確認された場合、削除します。

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_ZLOB.FZO」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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