TROJ_PIDIEF.EGG
Windows 2000, Windows, XP, Windows Server 2003
マルウェアタイプ:
トロイの木馬型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
このマルウェアは、ゼロデイ脆弱性「CVE-2011-2462」を悪用します。このマルウェアを用いた攻撃は、軍需産業を標的として仕掛けられたと考えられています。
これは、トレンドマイクロの製品では特別に細工されたPDFファイルとして検出されます。マルウェアは、"Adobe Reader"、特にU3Dコンポーネントに存在する脆弱性を利用して、自身のコード内に埋め込まれた他のマルウェアを作成し実行します。
マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。
マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %User Profile%\Local Settings\pretty.exe - detected by Trend Micro as BKDR_SYKIPOT.B
(註:%User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)
その他
マルウェアは、以下の脆弱性を利用してゼロデイ攻撃を実行します。
- CVE-2011-2462
これは、トレンドマイクロの製品では特別に細工されたPDFファイルとして検出されます。マルウェアは、"Adobe Reader"、特にU3Dコンポーネントに存在する脆弱性を利用して、自身のコード内に埋め込まれた他のマルウェアを作成し実行します。
まず、マルウェアは、コンピュータ上で実行されているAdobeのバージョンを確認します。バージョンが9.0以降10.0以前の場合にのみ、マルウェアは、この脆弱性を利用します。この脆弱性が利用されると、マルウェアは、埋め込まれたファイルを以下として作成します。
- %User Temp%\ctfmon.exe
(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)
しかし、このファイルはその後、以下のファイル名に変更されます。トレンドマイクロの製品では、このファイルを「BKDR_SYKIPOT.B」として検出します。
- %User Profile%\Local Settings\pretty.exe
そしてマルウェアは、このファイルを実行します。これにより「BKDR_SYKIPOT.B」の不正活動もまた、感染コンピュータ内で展開されることとなります。
セキュリティ対策の面からもこのゼロデイ脆弱性に関する以下の説明を参照してください。
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 3
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_PIDIEF.EGG」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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