解析者: JessaD   

 別名:

Rogue:Win32/Sirefef (Microsoft), Mal/FakeAV-DO (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、レジストリキーおよびレジストリ値を追加し、セーフモード状態でも自身が実行されるようにします。これにより、感染コンピュータ上でこのマルウェアが削除されるのを避けます。 マルウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年1月6日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード, システムのレジストリの変更

侵入方法

マルウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\exefile.exe - also detected as TROJ_OLMARIK.EFF
  • %System%\us?rinit.exe - also detected as TROJ_OLMARIK.EFF

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Temp%\{E9C1E0AC-C9B1-4c85-94DE-9C1518918D01}.tlb
  • %Temp%\{E9C1E0AC-C9B1-4c85-94DE-9C1518918D02}.tlb
  • %Application Data%\.wtav
  • %System%\ms{random characters}.dll

(註:%Temp%は、<Windows Temporary フォルダ>のことで、標準設定では "C:\WINNT\Temp" または "C:\Windows\Temp" です。. %Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\userinit
ImagePath = \.\globalroot\%System%\us?rinit.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CLASSES_ROOT\exefile\shell\
open\command
(Default) = exefile /shell <%1> %*

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%1 %*」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
Start = 4

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
exefile\shell\open\
command
(Default) = exefile /shell <%1> %*

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%1 %*」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusOverride = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallOverride = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiSpywareOverride = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身のコンポーネントファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.21.219:8083/ask?t={value}&u={value}&a={value}&m={value}&h={value}

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %System%\drivers\vbma{random characters}.sys

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

トレンドマイクロの製品では、ダウンロードしたファイルを以下として検出します。

  • RTKT_OLMARIK.EFF

その他

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加し、「コントロールパネル」の「プログラムの追加と削除」に「アンインストール」オプションを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{random CLSID}
NoModify = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{random CLSID}
NoRepair = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{random CLSID}
DisplayName = Antivirus 2010

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{random CLSID}
Publisher = WebTop Software Limited

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{random CLSID}
URLInfoAbout = http://www.{BLOCKED}billing.com/

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{random CLSID}
UninstallString = \.\globalroot\%System%\us?rinit.exe /uninstall

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{random CLSID}
DisplayIcon = \.\globalroot\%System%\us?rinit.exe

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • www.yahoo.com

マルウェアは、以下の画像を表示します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TROJ_OLMARIK.EFF」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

    RTKT_OLMARIK.EFF

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_OLMARIK.EFF」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall
    • {random CLSID}

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\exefile\shell\open\command
    • From: (Default) = exefile /shell <%1> %*
      To: (Default) = %1 %*
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
    • From: Start = 4
      To: Start = 2
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • From: AntiVirusOverride = 1
      To: AntiVirusOverride = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • From: AntiSpywareOverride = 1
      To: AntiSpywareOverride = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • From: FirewallOverride = 1
      To: FirewallOverride = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\exefile\shell\open\command
    • From: (Default) = exefile /shell <%1> %*
      To: (Default) = %1 %*


手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Temp%\{E9C1E0AC-C9B1-4c85-94DE-9C1518918D01}.tlb
  • %Temp%\{E9C1E0AC-C9B1-4c85-94DE-9C1518918D02}.tlb
  • %Application Data%\.wtav
  • %System%\ms{random characters}.dll

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_OLMARIK.EFF」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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