解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 別名:

Trojan Horse (Symantec), W32/INJECTO.MBF!tr (Fortinet), Trojan.Win32.Spy (Ikarus)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 241,664 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2013年3月20日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • mp.swf
  • 1f.mp3
  • 24mhk04.gif
  • 25z18pg.jpg

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • MICRO_ESENCIAL0192301

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\Session Manager\Memory Management
ClearPageFileAtShutdown = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

ファイル感染

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを検索し、確認したファイルに自身のコードを上書きします。

  • .html
  • .htm
  • .aspx
  • .asp
  • .jsp
  • .do
  • .php

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で確認した以下のサービスを終了します。

  • SENS
  • Alerter

その他

上書きされたファイルは、「HTML_DFACE.A」として検出されます。これは、ユーザにコンピュータがマルウェアに感染していると通知を表示するWebページの検出名です。

作成された無害なファイルは、すべてのコンテンツを表示するために「HTML_DFACE.A」に利用されます。これらのファイルは、上書きされたファイルが存在するそれぞれのディレクトリに作成されます。

上書きされたファイルは、バックアップがない限り修復できません。

マルウェアは、割り込みベクタテーブルから得た判読不能なコードを書き込むことで「マスター・ブート・レコード(MBR)」を破壊し、ブートを無限ループするよう強制します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.818.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年3月20日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.819.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年3月20日

手順 1

Master Boot Record(MBR)を修復します。

Master Boot Record(MBR)の修復:

• Windows 2000、XP および Server 2003 の場合

  1. 最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したセキュリティ対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。
  2. Windows のインストール CD を使用して、コンピュータを再起動します。
  3. [セットアップへようこそ] 画面で、修復の R キーを押します。
    註: Windows 2000 の場合、R キーを入力後 C キーを入力し、[修復オプション]から[回復コンソール]を選択します。)
  4. 修復する Windows がインストールされているドライブを選択します(通常は "1" を選択します)。.
  5. 管理者のパスワードを入力し、Enter を押します。管理者パスワードがない場合は、何も入力せずに Enter を押します。
  6. コマンドプロンプトに、上記で確認したマルウェアが検出されたドライブ名を入力します。
  7. 以下のコマンドを入力し、Enter を押します。
    fixmbr <感染したドライブ>
  8.  ※"fixmbr" と "<感染したドライブ>" の間に半角スペースを入れてください。

     ※"<感染したドライブ>" とは、このマルウェアが感染したブータブル・ドライブのことです。ドライブが特定できない場合、プライマリ・ブート・ドライブにあるマスター・ブート・レコードが上書きされている可能性があります。

  9. コマンドプロンプトに exit と入力し、コンピュータを通常どおり再起動してください。

• Windows Vista および 7 の場合

  1. 最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したセキュリティ対策製品を用いてウイルス検索を実行し、検出したマルウェアのパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。
  2. Windows のインストール DVD を使用して、コンピュータを再起動します。
  3. 再起動するかどうかの確認画面が表示されたら、いずれかのキーを入力し、表示される指示に従います。
  4. Windows のインストール DVD によっては、インストールする言語の選択が必要になる場合があります。 Windows のインストール画面で、言語、ロケール情報およびキーボードの種類と入力方法を選択します。[コンピュータを修復する]をクリックします。
  5. [Windows の起動に伴う問題の修復用の回復ツールを使用します。]を選択します。オペレーティングシステム(OS)を選択し、[次へ]をクリックします。
  6. [スタートアップ修復]画面が表示された場合、[キャンセル]-[はい]-[完了]をクリックします。
  7. [システム回復オプション]メニューで、[コマンドプロンプト]をクリックします。
  8. 以下のコマンドを入力し、Enter を押します。
    BoorRec.exe /fixmbr
  9. コマンドプロンプトに exit と入力し、Enter を押して、コマンドプロンプト画面を閉じてください。
  10. [再起動]をクリックし、コンピュータを通常どおり再起動してください。

手順 2

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Memory Management
    • From: ClearPageFileAtShutdown = "1"
      To: ClearPageFileAtShutdown = 0

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • mp.swf
  • 1f.mp3
  • 24mhk04.gif
  • 25z18pg.jpg

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_KILLMBR.DF」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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