解析者: Roland Marco Dela Paz   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、無料キャンペーンの招待状を装った英文のスパムメールとしてコンピュータに侵入します。この偽の招待状は、マクドナルドからのメールのように装います。スパムメールは、添付のファイル(拡張子ZIP)中にある招待状を印刷するようにユーザに促します。ユーザが、この招待状と称するファイルを開くと、マルウェアがコンピュータにインストールされます。

マルウェアは、モジュールをダウンロードします。マルウェアは、実行されると、特定のサーバに接続します。

サーバは、感染コンピュータ上でどのような不正活動(ダウンロード活動)を行うかを返答します。情報公開日現在、マルウェアは、「TSPY_KARAGNY.VI」および「TROJ_CTGOG.VI」をダウンロードします。

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 25,600 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年6月21日
ペイロード ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Startup%\dxdiag.exe

(註: %User Startup%フォルダは、通常、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows NTの場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows 2000、XP、Server 2003の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup " です。)

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • svchost.exe

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}dexchange2011.ru

マルウェアは、モジュールをダウンロードします。マルウェアは、実行されると、自身がコンピュータにインストールされたことを以下のサーバに通知します。

  • http://{BLOCKED}dexchange2011.ru/forum/task.php?bid={value}&os={value}&uptime={value}&rnd={value}

サーバは、感染コンピュータ上でどのような不正活動(ダウンロード活動)を行うかを返答します。情報公開日現在、マルウェアは、サーバからの指示により、以下のマルウェアをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}.61.25/forum/load.php?module=grabbers - 「TSPY_KARAGNY.VI」として検出
  • http://{BLOCKED}dexchange2011.ru/abs.exe - 「TROJ_CTGOG.VI」として検出

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI OPR パターンバージョン 8.239.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年6月22日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TROJ_INJECTOR.VI」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_INJECTOR.VI」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

「TROJ_INJECTOR.VI」として検出されたファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_INJECTOR.VI」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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