解析者: Mark Joseph Manahan   

 別名:

Rogue:Win32/Winwebsec (Microsoft), a variant of Win32/Kryptik.ALID trojan (Eset), Adware.CWSIEFeats (Symantec), Generic BackDoor.abd (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、偽セキュリティソフト型マルウェア「FAKEAV」であり、オペレーティングシステム(OS)「Windows 8」向けのセキュリティソフトとして自身を装います。この「FAKEAV」の亜種は、Windows 8が一般公開された2012年10月と同じ月に確認されました。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、特定のウィンドウを表示し、ユーザに偽セキュリティソフトの購入を促します。

  詳細

ファイルサイズ 611,328 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年10月27日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\{random}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Desktop%\Buy Win 8 Security System.lnk
  • %Start Menu\Programs\Win 8 Security System\Buy Win 8 Security System.lnk
  • %Start Menu\Programs\Win 8 Security System\Launch Win 8 Security System.lnk
  • %System%\drivers\{random 2}.sys

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\デスクトップ" です。. %System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Start Menu%\Programs\Win 8 Security System

(註:%Start Menu%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Windows\Start Menu" または "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random}.exe = "%Application Data%\{random}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
ZoneMap\Ranges\Range1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{random 3}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random 2}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\ LEGACY_{random 2}

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
GlobalUserOffline = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
ZoneMap\Ranges\Range1
* = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
ZoneMap\Ranges\Range1
:Range = "127.0.0.1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT
BuildVersion = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT
BuildNumber = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{random 3}\
0000
DeviceDesc = "{random}.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{random 2}\
0000
Service = "random 2"

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}t.com

偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動

マルウェアは、以下の偽の警告を表示します。

マルウェアは、以下のウィンドウを表示し、ユーザに偽セキュリティソフトの購入を促します。

マルウェアは、以下のウィンドウを表示し、コンピュータ内のスキャンをしているように装います。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.490.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年10月27日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.491.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年10月28日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TROJ_FAKEAV.SMW8」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\ZoneMap\Ranges
    • Range1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root
    • LEGACY_{random 3}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • {random 2}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root
    • LEGACY_{random 2}

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • GlobalUserOffline = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT
    • BuildVersion = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT
    • BuildNumber = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random}.exe = "%Application Data%\{random}.exe"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Start Menu%\Programs\Win 8 Security System

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Desktop%\Buy Win 8 Security System.lnk
  • %Start Menu\Programs\Win 8 Security System\Buy Win 8 Security System.lnk
  • %Start Menu\Programs\Win 8 Security System\Launch Win 8 Security System.lnk
  • %System%\drivers\{random 2}.sys

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_FAKEAV.SMW8」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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