更新者 : Sabrina Lei Sioting

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、「Registry Shell Spawning」という手法で特定のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。これにより、他のアプリケーションが実行されると、このマルウェアも自動実行されます。

マルウェアは、特定のレジストリ値を変更し、セキュリティセンター機能を無効にします。これにより、マルウェアは自身を検出されることなく不正活動を実行することが可能になります。 マルウェアは、レジストリ値を変更し、Windowsのファイアウォールを無効にします。これにより、マルウェアは、自身を検出されることなく不正活動を実行することが可能になります。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

  詳細

ファイルサイズ 342,016 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2010年12月31日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{random}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random}
  • %Application Data%\{random}
  • %User Temp%\{random}
  • %User Profile%\Templates\{random}

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

自動実行方法

マルウェアは、「Registry Shell Spawning」という手法で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。これにより、特定のファイル形式のファイルが開かれると、このマルウェアも自動実行されます。

HKEY_CLASSES_ROOT\2Xy\shell\
open\command
{default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "%1" %*"

HKEY_CLASSES_ROOT\K5o\shell\
open\command
{default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "%1" %*"

HKEY_CLASSES_ROOT\.exe\shell\
open\command
{default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "%1" %*"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
.exe
{default} = "2Xy"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
.exe\shell\open\
command
{default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "%1" %*"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
2Xy\shell\open\
command
{default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "%1" %*"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
K5o\shell\open\
command
{default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "%1" %*"

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Clients\
StartMenuInternet\FIREFOX.EXE\shell\
open\command
{default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "C:\Program Files\Mozilla Firefox\firefox.exe""

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%Program Files%\Mozilla Firefox\firefox.exe"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Clients\
StartMenuInternet\FIREFOX.EXE\shell\
safemode\command
{default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "C:\Program Files\Mozilla Firefox\firefox.exe" -safe-mode"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「""C:\Program Files\Mozilla Firefox\firefox.exe" -safe-mode"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Clients\
StartMenuInternet\IEXPLORE.EXE\shell\
open\command
{default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe""

(註:変更前の上記レジストリ値は、「""C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe""」となります。)

HKEY_CLASSES_ROOT\.exe
{default} = "2Xy"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"exefile"」となります。)

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\2Xy

HKEY_CLASSES_ROOT\K5o

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
2Xy

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
K5o

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、セキュリティセンター機能を無効にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusDisableNotify = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
AntiVirusOverride = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallDisableNotify = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
FirewallOverride = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
UpdatesDisableNotify = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、Windowsのファイアウォールを無効にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
EnableFirewall = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
DisableNotifications = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

マルウェアは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\DomainProfile
EnableFirewall = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\DomainProfile
DoNotAllowExceptions = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\DomainProfile
DisableNotifications = 1

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}.com/1006000513
  • http://{BLOCKED}.com/100600051336417543823

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.678.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年12月31日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TROJ_FAKEAV.SMUW」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • 2Xy
  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • K5o
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes
    • 2Xy
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes
    • K5o

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\DomainProfile
    • DoNotAllowExceptions = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\DomainProfile
    • DisableNotifications = 1
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\.exe\shell\open\command
    • {default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "%1" %*"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\.exe
    • {default} = "2Xy"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\.exe\shell\open\command
    • {default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "%1" %*"

手順 5

以下のレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • HKEY_LOCAL_MACHINESOFTWAREMicrosoftSecurity Center

    • FirewallDisableNotify = "1"
    • UpdatesDisableNotify = "1"
    • AntiVirusDisableNotify = "1"
    • AntiVirusOverride = "1"
    • FirewallOverride = "1"

  • HKEY_LOCAL_MACHINESOFTWAREPolicies
    MicrosoftWindowsFirewallDomainProfile

    • EnableFirewall = "0"

  • HKEY_LOCAL_MACHINESOFTWAREPolicies
    MicrosoftWindowsFirewall StandardProfile

    • EnableFirewall = "0"

  • HKEY_LOCAL_MACHINESOFTWAREPoliciesMicrosoft
    WindowsWindowsUpdate

    • DoNotAllowXPSP2 = "1"

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\.exe
    • From: {default} = "2Xy"
      To: {default} = "exefile"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Clients\StartMenuInternet\FIREFOX.EXE\shell\open\command
    • From: {default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "C:\Program Files\Mozilla Firefox\firefox.exe""
      To: {default} = "%Program Files%\Mozilla Firefox\firefox.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Clients\StartMenuInternet\FIREFOX.EXE\shell\safemode\command
    • From: {default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "C:\Program Files\Mozilla Firefox\firefox.exe" -safe-mode"
      To: {default} = ""C:\Program Files\Mozilla Firefox\firefox.exe" -safe-mode"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Clients\StartMenuInternet\IEXPLORE.EXE\shell\open\command
    • From: {default} = ""%Application Data%\{random}.exe" -a "C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe""
      To: {default} = ""C:\Program Files\Internet Explorer\iexplore.exe""
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
    • From: DisableNotifications = 1
      To: DisableNotifications = 0

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{random}
  • %Application Data%\{random}
  • %User Temp%\{random}
  • %User Profile%\Templates\{random}

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_FAKEAV.SMUW」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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