解析者: Kathleen Notario   
 更新者 : Kathleen Notario

 別名:

Trojan.Gen (Symantec); Trojan:Win32/Malagent (Microsoft); Trojan.Win32.FakeAV.ahjm (Kaspersky); Generic.dx!vxo (Mcafee); Mal/FakeAV-IS (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

  詳細

ファイルサイズ 808,448 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年6月20日
ペイロード 画像の表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\exefile.exe - also detected as TROJ_FAKEAV.SMDJ
  • %System%\us?rinit.exe - also detected as TROJ_FAKEAV.SMDJ
  • %System%\ms{6 random characters}.dll - encrypted file that contains HTML codes for its GUI (Graphical User Interface)
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\.wtav - contains the license of the rogue antivirus

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。. %System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • svchost.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\userinit
Start = 2

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\userinit
Type = 10

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\userinit
ErrorControl = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\userinit
ObjectName = LocalSystem

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\userinit
DisplayName = Antivirus 2010

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\userinit
Description = AV software

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\userinit
ImagePath = \.\globalroot\systemroot\system32\us?rinit.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{random}
DisplayName = Antivirus 2010

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{random}
URLInfoAbout = http://www.webtopbilling.com/

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{871ED5A2-7AE2-E19B-4F38-5B8C6A4FCE0C}
UninstallString = \.\globalroot\systemroot\system32\us?rinit.exe /uninstall

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{871ED5A2-7AE2-E19B-4F38-5B8C6A4FCE0C}
DisplayIcon = \.\globalroot\systemroot\system32\us?rinit.exe

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\Interface\{random CLSID}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
{random}

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CLASSES_ROOT\exefile\shell\
open\command
(default) = "exefile" /shell <%1> %*

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%1" %*」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
Start = 4

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Explorer\Shell Folders
Cookies = %System%\config\systemprofile\Cookies

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System Root%\Documents and Settings\NetworkService\Cookies」となります。)

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Explorer\Shell Folders
Local AppData = %System%\config\systemprofile\Local Settings\Application Data

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%Application Data%」となります。)

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Explorer\Shell Folders
Cache = %System%\config\systemprofile\Local Settings\Temporary Internet Files

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\Documents and Settings\NetworkService\Local Settings\Temporary Internet Files」となります。)

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Explorer\Shell Folders
History = %System%\config\systemprofile\Local Settings\History

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System Root%\Documents and Settings\NetworkService\Local Settings\History」となります。)

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身のコンポーネントファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}199.168/ask?t={value}&u={value}&a={value}&m={value}&h={value}

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %System%\drivers\vbma{4 random characters}.sys - detected as RTKT_SIREFEF.AD

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.237.00
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年6月20日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TROJ_FAKEAV.SMDJ」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

    RTKT_SIREFEF.AD

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

HKEY_CLASSES_ROOT\exefile\shell\open\command

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • userinit
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall
    • {random}
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\Interface
    • {random CLSID}

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
    • From: Start = 4
      To: 2
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Shell Folders
    • From: Cookies = %System%\config\systemprofile\Cookies
      To: %System Root%\Documents and Settings\NetworkService\Cookies
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Shell Folders
    • From: Local AppData = %System%\config\systemprofile\Local Settings\Application Data
      To: %Application Data%
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Shell Folders
    • From: Cache = %System%\config\systemprofile\Local Settings\Temporary Internet Files
      To: %System%\Documents and Settings\NetworkService\Local Settings\Temporary Internet Files
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Shell Folders
    • From: History = %System%\config\systemprofile\Local Settings\History
      To: %System Root%\Documents and Settings\NetworkService\Local Settings\History

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %System%\ms{6 random characters}.dll
%System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\.wtav

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_FAKEAV.SMDJ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください