TROJ_CRYPWALL.YM
Ransom:Win32/Crowti (Microsoft), Trojan-Ransom.Win32.Cryptodef.ru (Kaspersky), Trojan-Ransom.Win32.Cryptodef (Ikarus), W32/Cryptodef.RU!tr (Fortinet), Gen:Variant.Graftor.148894 (BitDefender)
Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)
マルウェアタイプ:
トロイの木馬型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
はい
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。
マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。 マルウェアは、実行後、自身を削除します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- %System Root%\{7 characters from UID}\{7 characters from UID}.exe
- %Application Data%\{7 characters from UID}.exe
- %User Startup%\{7 characters from UID}.exe
(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。)
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %User Startup%\DECRYPT_INSTRUCTION.TXT
- %User Startup%\DECRYPT_INSTRUCTION.HTML
- %User Startup%\DECRYPT_INSTRUCTION.URL
(註:%User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。)
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
- %Desktop%\DECRYPT_INSTRUCTION.TXT
- %Desktop%\DECRYPT_INSTRUCTION.HTML
- %Desktop%\DECRYPT_INSTRUCTION.URL
(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\デスクトップ" です。)
マルウェアは、以下のフォルダを作成します。
- %System Root%\{7 characters from UID}
(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{6 characters from UID} = "%System Root%\{7 characters from UID}\{7 characters from UID}.exe"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{7characters from UID} = "%Application Data%\{7 characters from UID}.exe"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
*{5 characters from UID} = "%System Root%\{7 characters from UID}\{7 characters from UID}.exe"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
*{6characters from UID} = "%Application Data%\{7 characters from UID}.exe"
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\{UID}\
{random key}
HKEY_CURRENT_USER\Software\{UID}
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\{UID}\
{random key}
{Path and File name of encrypted file} = "{hex values}"
マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\SystemRestore
DisableSR = "1"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)
情報漏えい
マルウェアは、感染コンピュータ上の以下の情報を収集します。
- Unique Identifier (UID)
- Machine Screenshot
その他
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
- http://{BLOCKED}aultppc.com/{random value}
ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。
マルウェアは、実行後、自身を削除します。
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
以下のレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software
- {UID}
- {UID}
手順 5
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- {6 characters from UID} = "%System Root%\{7 characters from UID}\{7 characters from UID}.exe"
- {6 characters from UID} = "%System Root%\{7 characters from UID}\{7 characters from UID}.exe"
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Run
- {7 characters from UID} = "%Application Data%\{7 characters from UID}.exe"
- {7 characters from UID} = "%Application Data%\{7 characters from UID}.exe"
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
- *{5 characters from UID} = "%System Root%\{7 characters from UID}\{7 characters from UID}.exe"
- *{5 characters from UID} = "%System Root%\{7 characters from UID}\{7 characters from UID}.exe"
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\RunOnce
- *{6characters from UID} = "%Application Data%\{7 characters from UID}.exe"
- *{6characters from UID} = "%Application Data%\{7 characters from UID}.exe"
手順 6
変更されたレジストリ値を修正します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\SystemRestore
- From: DisableSR = "1"
To: DisableSR = 0
- From: DisableSR = "1"
手順 7
以下のファイルを検索し削除します。
- DECRYPT_INSTRUCTION.HTML
- DECRYPT_INSTRUCTION.TXT
- DECRYPT_INSTRUCTION.URL
手順 8
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_CRYPWALL.YM」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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