解析者: Rhena Inocencio   

 別名:

Rootkit.Win64.Winnti.p (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (64-bit), Windows Vista (64-bit), Windows 7 (64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

  詳細

ファイルサイズ 61,168 bytes
タイプ SYS
メモリ常駐 はい
発見日 2014年4月23日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{malware filename}
DisplayName = "{malware filename}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{malware filename}
ImagePath = "{malware path and filename}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{malware filename}
Start = "3"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{malware filename}
Type = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{malware filename}
WOW64 = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{malware filename}
ErrorControl = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{malware filename}\
0000\Control
*NewlyCreated* = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{malware filename}\
0000\Control
ActiveService = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{malware filename}\
0000
Class = "LegacyDriver"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{malware filename}\
0000
ClassGUID = "{GUID}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{malware filename}\
0000
ConfigFlags = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{malware filename}\
0000
DeviceDesc = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{malware filename}\
0000
Legacy = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{malware filename}\
0000
Service = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{malware filename}\Enum
{number} = "Root\LEGACY_{malware filename}\0000"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{malware filename}\Enum
Count = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{malware filename}\Enum
NextInstance = "1"

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{malware filename}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_{malware filename}

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ダウンロード活動

マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

情報漏えい

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

その他

マルウェアは、tcp/ipベースのネットワークにフィルタを追加するために利用されるCallout Driverです。

マルウェアは、"RtlGetVersion"を利用し、コンピュータのバージョンを取得します。

コンピュータがWindows Vistaより古い場合:

マルウェアは、以下の"tcpip.sys"のファンクションをフックします。

  • IPInjectPkt
  • IpAllocBuff
  • IpFreeBuff

コンピュータがWindows Vistaおよびそれ以上の場合:

  • "ndis.sys"ファンクションがWindows Filtering Platformのために利用されます。

このCallout Driverは、以下のcalloutフィルタを作成します。

  • CalloutIn
  • CalloutOut
  • CalloutListen
  • CalloutAccept
  • CalloutResource

マルウェアは、以下の追加コンポーネントファイルを要求します。

  • TSVIPSrv.dll

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.746.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年4月23日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.747.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年4月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「RTKT64_KERLISEN.A」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • {malware filename}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root
    • LEGACY_{malware filename}

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • TSVIPSrv.dll

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RTKT64_KERLISEN.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください