解析者: Julie Anne Cabuhat   

 別名:

Trojan:Win32/Dynamer!ac (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 1,156,096 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2016年11月30日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\gnupg
  • %Application Data%\gnupg\pubring.bak
  • %Application Data%\gnupg\pubring.gpg
  • %Application Data%\gnupg\pubring.gpg.lock
  • %Application Data%\gnupg\random_seed
  • %Application Data%\gnupg\secring.gpg
  • %Application Data%\gnupg\secring.gpg.lock
  • %Application Data%\gnupg\trustdb.gpg
  • %Application Data%\gnupg\trustdb.gpg.lock
  • {malware path}\{random characters}.MTK - contains PGP Public Key Block
  • {malware path}\{6 random characters}.cmd - contains command to overwrite space of deleted files from hard drives.
  • {malware path}\{6 random characters}.cmd - contains commands to copy and replace files from malware folder to various destinations.
  • {malware path}\{6 random characters}.cmd - contains commands to
    • use different character sets
    • edit auto start registry entry
    • force delete all .exe, .MTK, .vbs, .cmd files in the malware path
  • {malware path}\autoclean.vbs - script that executes the .cmd file that contains command to overwrite space of deleted files from hard drives
  • %Application Data%\Microsoft\{6 random characters}.vbs - Contains script to delete shadow copies
  • {folder of encrypted files}\matrix-readme.rtf - ransom note
  • {malware path}\{6 random characters}.vbs - Contains script to delete shadow copies
  • {malware path}\svchost.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\gnupg

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{malware filename} = "{malware path}\{malware filename}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{6 random characters}.vbs = "wscript //B //Nologo "%Application Data%\Microsoft\{6 random characters}.vbs""

その他

マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。

  • {random characters}.id-{ID}.MATRIX

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.932.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年11月30日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.933.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年12月1日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {malware filename} = "{malware path}\{malware filename}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {6 random characters} = "%Application Data%\{6 random characters}.vbs"

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\gnupg

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Microsoft\{6 random characters}.vbs
  • {malware path}\{random characters}.MTK
  • {malware path}\{6 random characters}.cmd
  • {malware path}\svchost.exe
  • {malware path}\autoclean.vbs
  • {folder of encrypted files}\matrix-readme.rtf

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_MATRIX.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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