解析者: Camille Reyes   

 別名:

Ransom:Win64/Didinacr.A (Microsoft); Trojan.RansomKD.12722571 (BitDefender)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、作成されたファイルを実行します。

マルウェアは、特定のオンラインゲームに関連するユーザ名やパスワードといった個人情報を収集します。 マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

  詳細

ファイルサイズ 1,386,496 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2018年1月3日
ペイロード ファイルの作成, 情報収集, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %AppDataLocal%\dyna\kl.exe - also detected as Ransom_DYNACRYPT.THAOEH
  • %AppDataLocal%\dyna\st.exe - also detected as Ransom_DYNACRYPT.THAOEH
  • %AppDataLocal%\dyna\cry.exe - also detected as Ransom_DYNACRYPT.THAOEH
  • %ProgramData%\cwin.exe - Ransom Note Window, detected as Ransom_Genasom.R047C0DBA17
  • %ProgramData%\helper.exe
  • %ProgramData%\rec.exe
  • %All Users Profile%\cwin.exe - Ransom Note Window, detected as Ransom_Genasom.R047C0DBA17
  • %All Users Profile%\helper.exe
  • %All Users Profile%\rec.exe

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。. %All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %AppDataLocal%\dyna

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

作成活動

マルウェアは、作成されたファイルを実行します。

情報漏えい

マルウェアは、以下のオンラインゲームに関連するユーザ名やパスワードといった個人情報を収集します。

  • MineCraft
  • Steam
  • TS3

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Key logs
  • Screenshots
  • Mic Recording

マルウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。

  • Thunderbird
  • Skype

マルウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。

  • Chrome
  • Firefox

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

情報収集

収集した情報は、以下のファイルに保存されます。

  • %AppDataLocal%\dyna\loot
  • %AppDataLocal%\dyna\loot\Keylog\keylog_{Date and Time}.log

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下の文字列を含むファイルを暗号化します。

  • .jpg
  • .jpeg
  • .docx
  • .doc
  • .xlsx
  • .xls
  • .ppt
  • .pdf
  • .mp4
  • .mp3
  • .mov
  • .mkv
  • .png
  • .pst
  • .odt
  • .avi
  • .pptx
  • .msg
  • .rar
  • .mdb
  • .zip
  • .m4a
  • .csv
  • .001

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .crypt

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.886.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年1月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.887.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年1月6日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

「RANSOM_DYNACRYPT.THAOEH」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %AppDataLocal%\dyna

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %All Users Profile%\cwin.exe
  • %All Users Profile%\helper.exe
  • %All Users Profile%\rec.exe
  • %ProgramData%\cwin.exe
  • %ProgramData%\helper.exe
  • %ProgramData%\rec.exe

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_DYNACRYPT.THAOEH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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