RANSOM_DYNACRYPT.THAOEH
Ransom:Win64/Didinacr.A (Microsoft); Trojan.RansomKD.12722571 (BitDefender)
Windows
マルウェアタイプ:
身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
はい
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、作成されたファイルを実行します。
マルウェアは、特定のオンラインゲームに関連するユーザ名やパスワードといった個人情報を収集します。 マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %AppDataLocal%\dyna\kl.exe - also detected as Ransom_DYNACRYPT.THAOEH
- %AppDataLocal%\dyna\st.exe - also detected as Ransom_DYNACRYPT.THAOEH
- %AppDataLocal%\dyna\cry.exe - also detected as Ransom_DYNACRYPT.THAOEH
- %ProgramData%\cwin.exe - Ransom Note Window, detected as Ransom_Genasom.R047C0DBA17
- %ProgramData%\helper.exe
- %ProgramData%\rec.exe
- %All Users Profile%\cwin.exe - Ransom Note Window, detected as Ransom_Genasom.R047C0DBA17
- %All Users Profile%\helper.exe
- %All Users Profile%\rec.exe
(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。. %All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)
マルウェアは、以下のフォルダを作成します。
- %AppDataLocal%\dyna
(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)
作成活動
マルウェアは、作成されたファイルを実行します。
情報漏えい
マルウェアは、以下のオンラインゲームに関連するユーザ名やパスワードといった個人情報を収集します。
- MineCraft
- Steam
- TS3
マルウェアは、以下の情報を収集します。
- Key logs
- Screenshots
- Mic Recording
マルウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。
- Thunderbird
- Skype
マルウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。
- Chrome
- Firefox
マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。
情報収集
収集した情報は、以下のファイルに保存されます。
- %AppDataLocal%\dyna\loot
- %AppDataLocal%\dyna\loot\Keylog\keylog_{Date and Time}.log
(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)
ランサムウェアの不正活動
マルウェアは、以下の文字列を含むファイルを暗号化します。
- .jpg
- .jpeg
- .docx
- .doc
- .xlsx
- .xls
- .ppt
- .mp4
- .mp3
- .mov
- .mkv
- .png
- .pst
- .odt
- .avi
- .pptx
- .msg
- .rar
- .mdb
- .zip
- .m4a
- .csv
- .001
マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。
- .crypt
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
「RANSOM_DYNACRYPT.THAOEH」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 5
以下のフォルダを検索し削除します。
- %AppDataLocal%\dyna
手順 6
以下のファイルを検索し削除します。
- %All Users Profile%\cwin.exe
- %All Users Profile%\helper.exe
- %All Users Profile%\rec.exe
- %ProgramData%\cwin.exe
- %ProgramData%\helper.exe
- %ProgramData%\rec.exe
手順 7
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_DYNACRYPT.THAOEH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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